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崎山つばさ

崎山つばさの真骨頂!殺陣も見られる「桜時雨」MV撮影に潜入レポート&インタビュー

2020.01.20
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音楽
インタビュー
2.5次元俳優としてだけでなく、映画に舞台に歌にと、どんどん活動の幅を広げている崎山つばささん。そんな彼のニューシングル「桜時雨」のMV撮影が行われているという情報をキャッチし、都内スタジオに潜入取材を敢行! そこで見た、驚愕の撮影風景とは? ご本人のインタビューも交えてお楽しみください!


「何でこんなに?」ってぐらいに動きがバッチリ!



冬の某日、都内のスタジオ。今日はこちらのスタジオでニューシングル「桜時雨」のMVの撮影中なのであります。我々取材班はこっそり潜入させてもらったんですが、キンキラキンの金屏風が正面にデーンとしつらえられたセットに「おおっ!」とのけ反っていると、和装に刀を携えた崎山つばささんが登場! うわー、さすがの風格です。そして和装でも分かるスタイルのよさ!
 


見とれている間もなく(笑)、衣装や照明の確認が進むと、スタンバイしていた剣舞の皆さんと立ち位置やタイミングを軽く確認して、撮影開始! 曲に合わせて刀を抜き、振りながら踊るんですが、剣舞の方々とのタイミングもバッチリで、動きがビッタリ決まってます。微調整をしつつも、スムーズに進んでいくのは振りが文句なしだからですね。
 


時折、モニタで確認をしつつ、照明を変えたりカメラのセッティングを変えたりしながら、撮影は進んでいきます。しかし何度やってもミスがほとんどないのはさすが! 1時間強で1シーンを撮り終えると、モニタを確認して「いやー、メチャクチャいいんじゃないですか、コレ!」とご本人もニッコリ。
 


その後、着替えて別のシーンを撮ったり多くのパフォーマーとの共演シーンを撮影したりして、撮影は快調に進行。再び先ほどの剣舞の皆さんを交えて、殺陣の撮影に入っても、やっぱりほとんどミスなく進んでいきます。これにはベテランの剣舞の方も「すごいね」と感心。その衣装でジャケットとブックレット用の写真撮影を済ませると、いったん休憩。撮影はまだまだありますが、ここでインタビューに応えていただけることになりました。いやー、見てたらいろいろお聞きしたくなりましたよ!
 


──まだ途中ではありますが、撮影お疲れ様です! このMVのための振り入れはいつからされていたんでしょう?
 
崎山 振り入れは昨日やりました。それから今朝、スタジオ入りして少し確認してから、撮影に入りました。
 
──えっ、それだけですか? そうとは思えないぐらいバッチリでしたよ!
 
崎山 いえいえ(笑)。昨日、終わった後に少し時間があったので持ち帰って、自分で整理もしてという感じですね。
 
──振りは入りやすい方ですか?
 
崎山 振り覚えは……速いですかね? 自覚はないですけど。速い方なのかもしれません。
 
──先ほど見させていただいたのは、剣舞の方たちとの絡みがある場面でした。相手があると、空間の使い方も含めて要素が増えますよね。
 
崎山 刀を振る場面もありますからね。ただ、そこは感覚的なところで行けました。普段、舞台でも刀を持つ機会があるので、それが生きているのかなとは思います。
 
──特に感じたのは、キメの動作のメリハリが生きているなと。そういう部分で気をつけていることは?
 
崎山 ありがとうございます。MVの場合は歌詞とリンクする動きがあった方が、見てる方も入ってきやすいと思うので、手振りだったりというのは、自分の中ですごく考えますね。ただ、体が覚えてくれているのかもしれないんですけど、無意識にやっている部分もありますね。
 
──今回は殺陣も見どころですよね。ご自分の中での、殺陣のこだわりポイントは?
 
崎山 抜刀と納刀に関しては、どんな長い刀でもいける気がします。
 
──おおっ! それはまさに2.5次元効果ですね。
 
崎山 そうですね(笑)。大太刀で抜刀・納刀している期間が長いので、普通の打ち刀だったり太刀だったら「こんなにすぐ抜けるんだ!」と思ったりします。あとは間合いですね。刀と刀の間合いだったり、人と人の間合いについては得意かもしれないです。「あ、近い!」とか「あ、入んない!」となるとダサいので(笑)、そこはすごく気にはしています。
 
──納刀はやはりかなり練習された成果ということですよね?
 
崎山 はい。特に今回は鞘が固定されているので、間違えることはないですね。これが固定されていないと、間違える瞬間もあったりしますけど(笑)。
 

歌やライブについて、新たな意欲も……



──曲そのものについてもお聞きしたいんですが、タイトルも「桜時雨」ということで曲もMVもガッチリ和テイストになってますね。
 
崎山 今回、こういう曲をやらせていただくのは久しぶりなんですよね。1stシングルの「月花夜」、2ndシングルの「螺旋」は“和”の曲で、その後の2曲はまた違う方向性でしたが、今回はまた“和”の復活ということで。MVのセットや衣装もこだわっていますし、僕を知ってくれている方には「待ってました!」と思ってもらえたらうれしいなと思います。曲も、同じ“和”でも前回と違ってアップテンポでノリやすいものになっているので、新しい“和”のテイストの1枚ができるかなという思いもあります。
 
──歌詞も、大向こうに対して見得を切るという感じで“らしい”ものになっていますよね。またカップリングの「忘れな歌」は、同じ“和”でもまた違った曲調ですね。
 
崎山 こちらは“和”の要素よりも、しっとりと歌うというか……自分の声とか表現力でどれだけできるかというのを意識しながらレコーディングしました。
 
──こうして曲も増えて、ライブも重ねられていて、活動も多岐にわたっていますよね。ご自身の「こうなりたい」という理想像があるとしたら、そこにどれだけ近づいている感じですか?
 
崎山 一昨年の年末に紅白歌合戦に出させていただいて、またいつか出たいという思いもありますし……10月の2ndライブの時に、「大きな会場で自分の歌を歌いたい」と思ったんですよね。1stライブの時は無我夢中というか、「このライブを成功させる」ということで精一杯だったんですが、2ndライブでは少し余裕ができてきて、歌いながらいろんなことを考えてたら、少しずつ、今までは見えてなかったものが見えてきたというか、思いも強くなったというのがあるので、まだまだ夢というか目標に向かって走っている途中という感じですかね。
 
──その中で、「歌」はご自身の中でどういう位置づけなんでしょうか。
 
崎山 歌は歌で、お芝居とはまた表現も変わってきますし、声の出し方も違いますよね。そこですごくお芝居に影響してることもあるし、お芝居から音楽に持っていけるものもあったりするので、両方を両方に生かしていけたらと思っています。
 
──こうしてシングルも出て曲数も増えてくると、歌う楽しみも増えているのでは?
 
崎山 そうですね。いろんなジャンルの曲をやってみたいなと思いますし、2ndライブの時に、ライブにおける「崎山つばさらしさ」「崎山つばさがライブをする意味」というようなことをすごく考えたんですよ。それは単純にアーティストとしてライブをするんじゃんなくて、「普段は役者として活動している人がライブをする」ということをテーマにして、朗読をやったりダンスもちょっと取り入れて、みんなと一緒に楽しめるようなライブにしてきたので、そういう意味ではまた今後ライブをするにあたって、一風変わったというか、普段あまり見られないような、「僕らしいライブ」というのをこれからもやってきたいと思っています。
 
──今回の曲が和テイストということを受けて、次のライブがあるとしたら演出的に“和”に寄ると言うことはありそうですか?
 
崎山 どうですかね? オリンピックがありますからね(笑)。この曲の反応次第ですね。「崎山つばさ最高!」「やっぱりこれ!」みたいな反応があればそうなるかもしれないですし、「もっとこういうジャンルを見てみたい」という声が多ければ、それによって変わるかもしれませんし。僕がやりたい音楽というのもありますが、聴き手が聴きたい音楽をやりたいという思いもあるので、「俺の音楽を聴け!」というよりは、みんなと一緒に音楽を作りたいという感覚があるんですよね。だからこのシングルがどういう反応を得られるのかは楽しみです。
 
──曲だけでなく、それに合わせた世界観で作り込まれたMVの撮影を見させていただいていると、「やっぱりハマるな!」という印象が強くありました。ご自身ではいかがですか?
 
崎山 ありがとうございます(笑)。ただ、「Crescent Moon」のMVを撮った時も、「これはこれで新しいな」と思いましたし、やってても楽しかったんですよ。分からない世界だからこそ、「じゃあこうしてみよう」という挑戦もできるし。だからあんまりジャンルに縛られなくてもいいのかなとも思いはしますけど、ただ、一つ「崎山つばさといえば」というものがあれば、強みにはなるんだろうなあとは思いますけどね。それが「和」なのかどうかは、これからもっといろんな経験をして見つけていけたらなと思います。
 
 
2020年、挑戦したいことは……



──崎山さんにとって、2019年はどんな年でしたか?
 
崎山 30歳になったんですけど、いろんな人に聞くと、「20代で経験したことが30代で生かされる」とか、「30代になったらホントに時間が経つのが早いよ」って言われるんですよ。そうなると「あ、大人になったんだな」と思ったりもしますけど、30歳になる前にしておく経験がいろいろとできて、すごくいい1年だったなとは思いますね。主演の舞台もやらせていただいたりとか、主演の映画も公開されたり、音楽の面でも2ndライブが東京だけでなく大阪でもできましたし。そういう意味では今年以降につながる1年だったのかなと思います。
 
──2019年は「紅白後」の1年だったわけですよね。その部分では何かありましたか?
 
崎山 ありましたね。「紅白に出たことは大きかったんだな」と思う場面は、多々ありました。2.5次元というもの自体を知っていただくきっかけにもなったわけで、それで起用していただくというか、「紅白出場 ○○」という肩書きでいただくお仕事もあったので、「やっぱ紅白効果はすごいな!」と実感しましたね(笑)。今後なるべく、それを更新していけるようにしたいとは思いますけど。
 
──それもある上で、今年、2020年はどんな年にしたいですか?
 
崎山 たぶん、オリンピック・イヤーなので日本中が、気持ち的に上がってると思うんですよね。だからこそ、開会式も含めてオリンピックに関わる催しに出られたらいいなとは思います。やっぱり日本人の表現者として、今やっているお仕事を世界に発信するまたとない機会、1年だと思うので、そこにうまく乗っていけたらと思います。それだけじゃなく、昨年もいろいろ新しい経験をさせてもらいましたけど、まだ経験してないこともあるし、自分の中でやりたいこともあるし。そういうことを一つ一つ、自分のペースでやっていけたらいいなと思いますね。
 
──新年に、「今年はこれをやる!」とか決める方ですか?
 
崎山 いえ、しないですね(笑)。新しいことをやろうと思い立つことはあるんですけど、新年とか決まったタイミングで、ということはないかもしれないですね。思い立ったら行動するタイプなので。いろんな新しい経験をして、それまで分からなかったことがその時に分かって、さらに「こういうことに挑戦したい」というのができてきたりもするんですよね。20代はそういう風に過ごしてきたので、それを続けながら、でも自分の意志や責任をしっかり持ちながら、行動していきたいと思います。
 
──今、「時間ができたらやってみたい」と思っていることってありますか?
 
崎山 乗馬!
 
──おお、即答ですね!
 
崎山 本当は去年やりたかったんです。でもなかなか機会というか、時間がなかったので、乗馬がやりたいんですよね。別に何かがあってということはないんですけど、仕事にも役に立ちそうですし、単純に興味もあって。僕はあんまり特技がないので、2~3年前から何か特技がほしいなと思っていて、神社検定を受けたりしていて(2018年に参級取得)。そういう、プライベートだけど仕事にも生かせるような趣味というか特技というか、があったらいいなと思ってますね。
 
──そこで乗馬と。
 
崎山 乗馬にも検定があるんですよ。まあ競技まで行かなくても、テンパらずに乗れて、焦らずに馬の動きが分かれればいいかなと。今年こそ、時間があったらやってみたいですね。


 
──今のところ、2020年に決まっていることとしては、5月に舞台があるんですよね。
 
崎山 はい、「ワケあって火星に住みました~エラバレシ4ニン~」ですね。ドラマと舞台の連動企画で、1月末からドラマが放送されます。舞台はまだこれから準備期間に入るところですが、どんなことになるのか、楽しみにしています。それから、年末に発表になったんですが、夏に「死神遣いの事件帖」という映画と舞台に出演することも決定しました。他にもあると思いますので、楽しみにしていただければ。
 
──改めて、当面の目標みたいなものはありますか?
 
崎山 具体的なことを言うと、主演の舞台もやらせていただいて、主演の映画もやらせていただいたので、主演のドラマを見ていただきたいというのはありますね。まだ経験していないので。
 
──ドラマに主演して、オリンピック行事に出演して、馬に乗る2020年、と。
 
崎山 それだけできれば目標達成ですね(笑)。頑張ります。

──では最後に、ファンの皆さんにメッセージをお願いします。
 
崎山 あけましておめでとうございます。毎年そうなんですけど、皆さんからいただく応援があってこそ活動していけているという思いもありますし、僕の演じているもの、歌う歌、そういったものが皆さんの活動の源になればいいなと思いますし、そういう関係性でいられたらいいなと思ってます。常に新しい自分を見せたいと思っていますので、ぜひ今年も新しい崎山つばさを楽しみにしていただければと思います。
 
──休憩時間にありがとうございました! では引き続き撮影、頑張ってください!



ということでしばらくの休憩の後、撮影が再開されたんですが……驚いたのはここから! 何と、急きょ殺陣のシーンを追加するということになり、その場で振り入れが始まったのです。「えっ、今から?」と思っていると、殺陣師さんの指導を受けること10分程度で、4人を相手にする殺陣の振りをバッチリこなしているではないですか! しかも2パターンも! ご本人も「振り覚えは速い方」と話してましたが、こんなにとは!
 


メイクを直して微調整の上、本番開始。うわ、一発OK! 刀での斬り合いだけでなく、その中に回転蹴りなんかも入るアクションたっぷりの殺陣なんですが、どうしたらこんな短時間で決めれるのか! 改めて「崎山つばさ、恐るべし!」と思ったのでした。
 


その後、さらに衣装をチェンジして、ワンショットでアップやアクションを撮影。タイトル通りに桜の花びらが舞うシーンもバッチリ決まって、撮影はほぼ予定通りに終了したのでした。えーと、「MV撮影はかなり押すのが普通」って聞いてたんですが……これ、優秀すぎませんか! しかも加工なしの撮影現場を見ているだけでも、情景が幻想的なことこの上なし! これ、本番のMVになったらどうなっちゃうの! と、驚きっぱなしでスタジオを後にした取材班なのでした。というわけで、こうして完成されたMV、皆さんお楽しみください!





「桜時雨 / 忘れな歌」
2020.1.29 リリース

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高崎計三
WRITTEN BY高崎計三
1970年2月20日、福岡県生まれ。ベースボール・マガジン社、まんだらけを経て2002年より有限会社ソリタリオ代表。編集&ライター。仕事も音楽の趣味も雑食。著書に『蹴りたがる女子』『プロレス そのとき、時代が動いた』(ともに実業之日本社)。

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