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SWANKY DANK、AIR SWELL、INKYMAP

【対バンの出演順はダーツで決定!?】SWANKY DANK やっぱり使えない話だらけのインタビュー【8ヵ月連続 第七弾!】

2019.11.01
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SWANKY DANK 8ヵ月連続インタビューも、いよいよ終盤の第七弾! 今回は11・8渋谷eggmanでの最後の対バンライブに出演するAIR SWELL、INKYMAPの2組から2人ずつに参加していただき、第1回以来の対バン座談会をお送りします。いつにも増して、マジメな話もそうでない話も、ヤバい話も(出せる範囲で 笑)満載でお送りします!
 
《TOP写真 参加メンバー(左から)》
YUICHI(SWANKY DANK G)
Yudai(AIR SWELL Dr)
hiromitsu(AIR SWELL B)
KOJI(SWANKY DANK Vo&B)
Kazuma(INKYMAP Vo&G)
KO-TA(SWANKY DANK B)
Jun(INKYMAP G)


名古屋の感想は「女の人は大変」!?


──お集まりいただいておいて何なんですが、先にSWANKYだけの話題からですみません(笑)。名古屋でのリクエスト・ライブはいかがでしたか?
 
YUICHI 名古屋……楽しかったです!
 
hiromitsu それだけかよ!(笑)
 
YUICHI リクエスト・ライブなので初めてライブでやった曲もあったんですけど、それを思いっきり間違えるという(笑)。……以上です(笑)。
 
KOJI 確かに初めての曲は精神的にも肉体的にも疲れましたね(笑)。
 
KO-TA でも僕たちの名古屋ライブ史上、一番盛り上がったんですよ。
 
KOJI ブラジャーが飛んできたりしましたからね。Iカップのブラで、「YUICHI 神」って書いてありました(笑)。
 
hiromitsu ホントに? ロックシーンももっとそういう風になっていくべきだよね。その点でも、SWANKYにもっと頑張ってもらわないと。
 
YUICHI あと2本しかないっつーの!(笑) ただ、そのブラジャー着けてみたんですけど、女の人って大変っすね。メチャメチャ苦しかった!
 
──着けたんすか(笑)。KOJIさんの大胸筋ならちょうどいいのでは?
 
KOJI いや、アンダーが合わないんですよ。胸は大丈夫ですけど。……大丈夫ってこともないか(笑)。
 
──いろいろ盛り上がったわけですね(笑)。というところで、今日は対バンするAIR SWELLとINKYMAPからお二人ずつ来ていただきました。ま、ここで恒例の乾杯から始めますか。
 
YUICHI 待ってましたよ(笑)。じゃ、カンパーイ!
 


全員 うぃーす!
 
──では改めてSWANKY側から、2バンドについて紹介していただけますか?
 
YUICHI まずAIR SWELLとはもう古くて、4バンドが一緒にやった「BONEDS」(2013年)でも一緒だったんですよね。今回、俺たちは活動休止前最後の対バンライブということで、「最後にふさわしいバンド」って考えたら、AIR SWELLは絶対に外せないと。お客さんも絶対に見たいだろうと思って声をかけさせてもらったら、快く受けてくれて。
 
hiromitsu すげえマジメじゃん、どうしたの? 調子悪いんじゃない?
 
全員 (笑)。
 
YUICHI これ、一応インタビューなんでマジメに答えてるんですけど、hiromitsu君がいることで、ちょっとやりづれぇんすよ(笑)。
 
KOJI 俺は「BONEDS」やる前からAIR SWELLは知ってて。渋谷eggmanでライブやる時にVoのhamakenに会いに行って「LINE交換して」って、そこから飲みに行ったりしてた流れで「BONEDS」につながっていったんですよね。だから最初、俺はホントにファンみたいな立場で、そこから6年以上の付き合いだから今回も欠かせないなと。
 
YUICHI ライブがすごいんで。「BONEDS」で一緒にツアー回ったときも、その後もずっと一緒にやってきて、影響を受けてるバンドの一つですね。ライブのやり方だったり見せ方だったりとかにしても、「負けたくねぇ!」って思って一緒にやってきたバンドの一つですよね。で、INKYはね、俺の単独の回(https://avexnet.jp/column/detail.php?id=1000296)でさんざん語りましたから。


「活動休止前ラスト」の対バン要請には一発でOK!


──新宿ロフトでの対バンの前でしたよね。ロフトではMCでもこの記事のことに触れていただいてました。
 
Jun 読ませていただきました(笑)。
 
KOJI 言うてもINKYとの付き合いも長いよね。もう4~5年か。
 
Kazuma 最初は打ち上げで一緒させてもらって。
 
Jun すげえ酔っ払ってね、……膝枕してもらったんだっけ?
 
Kazuma いや、とにかく抱きついてた(笑)。何か分かんないですけど。「SWANKY DANKの人だ!」って感じで(笑)。
 
YUICHI そんなことあったんだ!
 
KO-TA まだ対バンする前だよね。
 


KOJI それこそ「尊敬するボーカリスト」ってことで対談に呼んでくれたりとかして、「最高だな!」つって(笑)。でもホント、若いわりには気合いが入ってるバンドで、新潟のライブに突然機材持って「出させてください!」って押しかけてくるし(笑)。
 
KO-TA 渋谷O-EASTのイベントのときも連絡くれて、急きょ一発目に出てもらったよね。
 
Jun いい経験をさせてもらいました。
 
YUICHI そう考えると長いよね……(しみじみ)。
 
hiromitsu 今日、テンション低くない?
 
YUICHI そう?
 
全員 (口々に「低い」「そうそう」の声)
 
YUICHI ちょっと風邪気味なんすよ。……でもこれじゃダメだな……テキーラお願いします!
 
hiromitsu また財布忘れるぞ!
 
YUICHI それ言うなし! こないだも打ち上げでテキーラ飲みすぎて、財布置き忘れて現金だけ全部持っていかれたんですよ(笑)。記憶と財布を置いてっちゃったんで。

KOJI で、動けなくなってて、俺がお姫様抱っこして車まで運んで。
 
YUICHI これは書かないでください!
 
──でもSWANKY周辺で出てくるエピソードの中では、まだマシな方ですから使わせてください(笑)。ところでAIR SWELLとしては、「このタイミングで対バン来たな!」という感じでしたか?
 
Yudai そうですね。たまたま両方とも大阪でライブしてた日があって。
 
hiromitsu それぞれ違うサーキットだったんですけど、打ち上げで合流して、そこで活動休止のこととかいろいろ聞いたんだよね。「何でだよ!」ってなって。
 
YUICHI 言ってた(笑)。
 
hiromitsu その場で「出てください」って言われてね。俺もベロベロだったけど、それだけは覚えてるよ。最後の対バンだっていうんだったら断る理由はないじゃないですか。その場にメンバー3人いたから、もうみんなでOKして。
 
KOJI ありがたかったですね。
 
──INKYMAPは?



Kazuma 俺たちが聞いたのはわりと近々で、千葉LOOKの30周年ライブの打ち上げの席だったんですよ。俺たちは最近、事務所を移籍したので、「SWANKYのときはどうだったんですか?」っていう話を聞いてたら、その話の中で「……で、明日、活動休止を発表するんだ」って言うんで「ええっ!?」ってなって(笑)。後日すぐに対バンに呼んでもらったんで、これは行くしかないでしょ!と。
 
Jun ホントにうれしかったですね。最後の機会に選んでもらえて。
 
Kazuma SWANKY DANKにも友達のバンド、後輩のバンドってたくさんいるじゃないですか。その中で俺らを選んで呼んでいただけたのはうれしいですよね。
 
──でも、呼ばれてなくても押しかけて来てたんじゃないですか(笑)。
 
YUICHI そうか! 逆に声かけ10ちゃってゴメンね!(笑)


テーマトーク Part1「SWANKYとの一番の思い出は?」

──ではここからは、いい機会なのでSWANKYのいろんなことについて、ゲストの2バンドの方々にお話ししていただこうと思います。SWANKYのメンバーには自由にツッコんでいただくということで。まずは、「SWANKYとの一番の思い出」。
 
hiromitsu これは俺がAIR SWELLに入る前、THE CHERRY COKE$ってバンドにいた頃の話なんだけど、SWANKYと一緒に地方を回って、どこでも飲んでたよね。あれが最初かな。
 
YUICHI 震災の年で、東北にも行ったよね。
 
hiromitsu そうそう、まだ街もボロボロの頃で。
 
YUICHI カラオケやったよね。hiromitsu君、すっげぇLUNA SEA歌ってた(笑)。
 
KOJI X JAPANとかLUNA SEAとかね。
 
hiromitsu あったあった(笑)。街ではまだ船が建物の上に乗っかったりしてるままで、それにすごい衝撃を受けて。その中で東北の人たちが頑張って「ライブハウス大作戦」っていうのをやって3カ所ライブハウスを作って、そこを回って。
 
YUICHI 対バンにBiSがいて、みんなで「誰を推しメンにする?」とか言って(笑)。「推しメンフゥー!」とか騒いだよね(笑)。
 
hiromitsu 初日に打ち上げをやって、「せっかくアイドルちゃんが一緒なんだから、それぞれ推しを決めて、このツアーの期間はその子を推していこう!」つって。最終日はBiSのモッシュに入ってたもんね(笑)。
 
YUICHI 全員でダイブしたし(笑)。
 
hiromitsu 1000円払ってチェキに並んだもんな。それが個人的にSWANKYとは一番かな。
 
YUICHI アレはメッチャ楽しかったよね。
 
hiromitsu 特殊な状況の中だったし、地域の人たちといろんな交流もあったしね。



YUICHI というところで、テキーラ行かせていただきまーす!(と、ショットグラスのテキーラを一気飲み)
 
KOJI 誰も飲ませてないのに(笑)。自分からテキーラ行くヤツってなかなかいないよね(笑)。
 
KO-TA しかも1人で(笑)。
 
──こんな中ですが(笑)、次はYudaiさん。
 
Yudai 長野の伊那市でSWANKYと一緒にやったときに、hamakenが飲まされすぎて全員が大変なことになったんですよ。もうhamakenはかつてないぐらい酔って、帰りの高速でハイエースの後ろのドアを開けてずーっと道路に向かって吐いてたっていう(笑)。
 
全員 危ねぇ~!
 
hiromitsu あ、あの伝説の! 俺が入る前だったんだけど、hamakenから聞いたところではYudaiはいっつもゆったりしたしゃべり方なのに、このときは「hamaken危ない!」ってメッチャ早口だったって(笑)。
 
YUICHI Yudaiの早口はマジで聞いてみたい!(笑)
 
KOJI それはホントにヤバかったんだ。
 
Yudai 「ああ、死んだ」と思ったから(笑)。
 
──それは2人がかりで飲まされたんですか?
 
YUICHI いやいや、飲ませてないでしょ。hamakenが勝手に飲んだんだよ。
 
KOJI いや、飲ませたって!



hiromitsu あ、俺もう一つあったわ。ESPっていう、俺がお世話になってる楽器メーカーがあるんですけど、KOJIが「紹介してほしい」って言うんでつないだんですよ。で、ESPの人が一本ベースを渡して、「よかったらコレ持って帰ってもらって、しばらく使ってみてよ。それで気に入ったら“実戦装備”するから」って言ってくれたんですよ。そしたらKOJIがそのベース気に入って、じゃあもう一回持っていこうと。俺も間に入ったから、一緒に行くわってことで待ち合わせしたんですよね。そしたらKOJIが手ブラで来たんですよ。「あ! ベース忘れた!」って。
 
全員 (笑)
 
hiromitsu 天才じゃないですか?
 
YUICHI ベースのために来たのに!(笑)
 
hiromitsu 俺、何しに来たのって(笑)。しょうがないからESPに挨拶だけして、「コイツ、ベース忘れたんですよ」って。
 
KOJI 2人でただ遊びに行ったみたいになっちゃって(笑)。
 
──ていうか、ベーシストですよね?(笑)
 
KOJI いや、途中で「何か背中が寒いな」とは思ったんですけどね(笑)。
 
hiromitsu 長嶋茂雄レベルの天才でしょ!
 
YUICHI いっつも俺のことばっかり言うけど、オマエもやん!
 
hiromitsu 後でお兄ちゃんに電話して伝えたら、「ゴメンね、ウチの弟、脳みそまで筋肉だから」って言ってた(笑)。
 
YUICHI 筋トレやり過ぎて、脳みそがこんな小っちゃくなってるからね。頭振ったら「カラン!」って転がる音がするから(笑)。


怪奇!「寝ながらいい話をする男」!


──ではINKYのお二人は?
 
Jun もうすげえ面白い話が出てるからなあ(笑)。
 
Kazuma 俺たち、SWANKYとは長いですけど、対バンは数えるほどしかないんで、一つ一つがすげえ濃いんですよ。さっき話に出たO-EASTのイベントの打ち上げで、先輩のバンドばっかりなんで「どうしよう?」みたいになってたら、YUICHIさんが「来いよ」って呼んでくれて。O-EASTの階段のとこでメッチャいい話をしてくれたんですけど、たぶんすげえ疲れてたらしくて、ほとんど目が開いてないんですよ(笑)。
 
YUICHI それ覚えてるわ。INKYのメンバーと話しながら、俺はずっとオッパイのこと考えてたから。
 
Kazuma 俺はバンドのことでいろいろ悩みがあったんで、YUICHIさんにいい話をもらって「これから頑張ろう」って思ってたんですけど、本人はほとんど寝てたっていう(笑)。
 
YUICHI 寝ながらしゃべってた? すげえヤベえヤツじゃん(笑)。でも話したことはすげえ覚えてて、悩んでたことも覚えてるし。俺たちもずーっと悩み続けながらやってきたバンド活動だったから、「悩まないで楽しくやろうよ」っていう話をしたよね。あの時も、最後はステージでhiromitsu君と腕組んで飲ませ合ったりしてたよね。
 
hiromitsu あー、あの時か!
 
──結局、何でも酒の話になりますね(笑)。
 
hiromitsu まともな話とかしたことないもんな(笑)。
 
YUICHI ステージに一升瓶を持ち込んでて、俺がいたらステージ上から飲ますじゃないですか(笑)。
 
──Junさんは?
 


Jun さっきも出た新潟で押しかけさせてもらったときなんですけど、オープニングアクトで出させてもらって、打ち上げも一緒に行かせてもらって。今日みたいなバーでカラオケもあって、KOJIさんがディズニーの「ホール・ニュー・ワールド」を歌ったんですよ。それがムチャクチャうますぎて、「俺、新潟にコレ聴きに来たのかもしれない」って思ったんですよ。
 
YUICHI コイツ、機嫌よくなると絶対それ歌うからね(笑)。俺たちは何回も聴いてるから、「またコレか!」って思うんだけど。
 
KO-TA そんなこと言いながら、途中から必ず兄も歌い出すじゃん!
 
YUICHI 女パート歌っちゃうから(笑)。
 
KO-TA すぐハモるからね(笑)。


テーマトーク Part2「SWANKY、ここがすごい!」


──では次のテーマ行きます。「SWANKY、ここがすごい!」。一番手に話したい人は……
 
YUICHI 誰もいねえのかよ!(笑) あるじゃん、アレとかコレとか!
 
hiromitsu あ、すごいというか、俺にはできねぇなと思ったのは、O-EAST(2018年1月)に向けてメンバー全員が企画やってたじゃん。
 
YUICHI 全員がそれぞれ決めたことを毎日やるってヤツね。
 
hiromitsu 一人ひとりが一つの目標に向かって挑戦してたし、自分たちなりのアプローチの仕方をしてたでしょ? バンドって一人と一人と一人がやってるものだと思っちゃうから、みんなでそうやって意識を高め合っていくって、俺らはやったことがないし、できねぇなと思って。そこはすごいなと思ったよね。すごいというか、カッコいいなと思った。
 
YUICHI 賛否両論あるんだろうなと思いながらだったけど、そういうのが大切なんだろうなと。俺は毎日O-EASTに通って写真を撮ってたんだけど、すげえツラくて(笑)。でもやってると仲間がみんな真似し始めたりとか、仲間のバンドが来てくれて一緒に写真撮って参加してくれたりとか、そういうのがうれしかったよね。途中で「俺、何やってんだ? こんな毎日渋谷に通って、クソみてえなことやってんな!」って思ってたんだけど、そういうのが力になったかな。本来の目的は、お客さんとカウントダウンをしてその日を一緒に楽しもうってことから始まったんだけど、途中から目的がズレてきちゃってて。でもそういう反応とかお客さんの反応を見て、もともとSNSでの宣伝とか得意じゃないんだけど、「あ、こういうことが大切なんだな」って思った出来事だったよね。
 
hiromitsu バンドに対してマジメぶるヤツとかあんまり好きじゃなくて、最初は「何だよこんなの。すぐやめちゃえよ!」とか思ってたんだけど、毎日毎日目に入るうちに、心を動かされてたよね。改めてバンドとか音楽とかを信じたいなと思ったし。
 
YUICHI そう言ってもらえるとうれしいっすね。
 
Jun 全員が全員、意識が高いですよね。音楽に対してもそうだし、遊びに対しても意識が高くて。あとお酒を飲むのにも意識高いじゃないですか。
 
KOJI 高くないとこうはならないからね(笑)。
 
Jun 全体的にパーセンテージが高いのがすごいなって。よく、KO-TAさんとプライベートでも遊ばせてもらってるんですけど、BBQに呼んでもらったりすると、すごく準備がされてるんですよ。機材の手配、前日までの肉の仕込みとか。すごくおもてなししてもらって、刺激ももらうんですよね。プライベートも頑張るし、バンドも頑張るっていうのが大事なんだなと。
 
──KO-TAさんの準備や手配の能力は、このシリーズではもはやおなじみになってますからね(笑)。
 
KOJI 俺は一緒にハワイに行ったことがあるんだけど、もうコースが決められてて。海外でも大丈夫だからね(笑)。

YUICHI (お店の人に)あ、ウーロンハイお願いします! 濃いめで!
 
KO-TA 意識高い(笑)。


SWANKYの意識を変えた「BONEDS」ツアー


──では続いてKazumaさんいきましょうか。



Kazuma 俺が思ってるだけかもなんですけど、バンドって3人とか4人とかメンバーがいて、3つとか4つの脳みそが集まるわけじゃないですか。その中でSWANKYは全員がちゃんとバンドのことを考えてて、3つの脳みそが動いてる気がするんですよね。僕らは4人いて、全員が100%バンドのことを考えてないとダメだと思ってたんですけど、それだとなぜかうまくいかなくて。バンドのあり方の問題で、フロントの人がメインで動かしてるっていうのもあるとは思うんですけど、SWANKYの場合はそう見えて全員が考えてるからすごいなあと。俺たちも、できるならそれがいいのになって(笑)。
 
YUICHI SHUNちゃんがいた頃もそうだったんだけど、みんないろんなバンドにいて、いろんな経験を経て集まった4人だったから、役割分担が自然とできてるんだよね。
 
Kazuma あー、なるほど。
 
YUICHI 「ここは俺が考える」みたいな。そうじゃないと、全部を考えようとすると疲れちゃうから。それぞれができるところを割り振るっていうか。俺らはそうじゃないと無理だった。話し合ってこうなったんじゃなくて、ホントに自然となったね。俺らってけっこうデータのやりとりをするんだけど、SHUNちゃんとの間でも「ドラムパターン、コレとコレ作って」って言う前に「ここをこう変えました」っていうのが来たり。KO-TAともそうだし。最初からそうだったわけじゃなくて、やっていくうちに自然となった感じで。
 
Kazuma すごいっすね……。
 
YUICHI すごいというか、それはバンドそれぞれのスタイルがあるからね。
 
Kazuma うらやましいなと思っちゃいます。
 
YUICHI INKYにはINKYのやり方があるよ。
 
KOJI まあ飲めば?(笑)
 
YUICHI 人を変えることはできないからさ。そばアレルギーの人に無理やりそばを食わせて殺しちゃうより、そばはダメでも他のものがあるはずだし。
 
hiromitsu カキアレルギーなのに知らないでカキ食わされたヤツもいるけどね。
 
YUICHI ほら、そういうバンドもあるんだって!(笑)
 
Kazuma それはヤバいっすね!
 
──では最後、Yudaiさん。
 


Yudai SWANKYとはずっと一緒にやってるし、「BONEDS」ツアーの時には4バンドで一緒に回ってたんですけど、SWANKYは見るたびにポンポンポンポンよくなってるんですよね。それが単純にすごいなって思います。
 
YUICHI でも「BONEDS」の時は、周りがAIR SWELLも含めて強豪揃いなわけですよ。だから正直、格下という状態でやってるという思いがあって。井の中の蛙だった感を、あのツアーですげえ味わわされて、みんながやってるライブに必死でついていこう、他のバンドのいいところは全部盗んでやろうっていう気持ちがすごく強かったんで。たぶんKOJIもそうだったと思うけど、ホントに刺激が強くて。
 
KOJI アレはホントに独特だったもんね。仲いいけど対決してるみたいな空気がすごかった! 「絶対負けねぇ!」って、バチバチでね。
 
YUICHI ウチらは食らいつくのにチョー必死だったし、いいとこ全部盗ってやろうって、必死でした。
 
Yudai 同い年のバンドって少ないし、そのSWANKY DANKがどんどんよくなっていくから、hamakenとも「もっと頑張らなきゃ」ってなって、それがよかったです。
 
KOJI KO-TAの加入を発表したのも、「BONEDS」ツアーのファイナルだったしね。
 


KO-TA 個人的にはもうバンドをやる気はないっていう中でサポートでツアー全部参加させてもらって、みんながホントにバチバチでやり合ってて、「これはちょっと、俺もしっかりやらないとマズいな」って突き動かされて、加入を決定づけたツアーでしたね。あのツアーがなかったら正式加入してなかったかもしれないなってぐらい、人生の中でもターニングポイントの一つです。
 
YUICHI SWANKY自体にとって、かなりのターニングポイントだよね。


テーマトーク Part3「俺たち、ここはSWANKYに勝ってる!」


──では次のテーマ行きましょう。「俺たち、ここはSWANKYに勝ってる」。
 
KOJI そんなの、たくさんあるでしょう!
 
Kazuma いや、コレはムズい……。
 
YUICHI 人間としてはみんな勝ってるでしょ?(笑)
 
Yudai 確かに、どっちがマトモな人間かで考えたら……(笑)。
 
YUICHI 生まれた瞬間に勝ってるよ! 俺ら、社会不適合者感が満載だから……いや、みんな一緒か!
 
全員 (笑)
 
hiromitsu でも俺はちゃんと徳を積んで、天国に行こうとしてるからね! 世の中にいいことをしようと思って。
 
Jun どんなことするんですか?
 
hiromitsu ほら……ゴミを捨てないとか。
 
KOJI ゴミを拾うんじゃなくて(笑)。
 
hiromitsu あ、こないだはおばあちゃんを救ったから。俺ぐらいになるとね。
 
YUICHI 救った?
 
hiromitsu 荷物持ってあげたんだよ。そういうことしてると、死ぬ時に苦しまないで済むから。YUICHIとか、そんなこと考えたことないでしょ?
 
YUICHI ないっすよ! 人をバカにすることしか考えてないから。
 
Kazuma 地獄行きっすね!(笑)



hiromitsu 俺はいろんなバンドマンに会ったけど、YUICHIにはすげえ自分に近いものを感じたのね。すげえ飲んでたじゃん。普通、ライブの前はあんまり飲まないとか決めてるヤツも多いんだけど、俺らベロベロに飲んでて。ベロベロになってダメなライブになっても、「酒のせいにすんじゃねえ!」って考え方だから、俺ら。
 
YUICHI そうっすね! 「酒じゃねえから! 練習量が足りなかっただけだから!」って。
 
hiromitsu 「悪いのは俺だ! 酒じゃねえ!」ってな。
 
──潔いのかそうじゃないのか、全然分かりません!(笑)
 
YUICHI だってアンプの上に一升瓶が置いてあるんだもん(笑)。すげえ!って思って。
 
Jun 見たことあります(笑)。
 
KOJI こないだ、渋谷でAIR SWELLのライブに遊びに行ったらhiromitsu君と目が合って、(一升瓶を)「持ってろ!」って(笑)。
 
YUICHI ライブ中に日本酒を飲む量では確実に負けてるからね。
 
hiromitsu ライブ中は飲まないんだっけ? あ、前後か。

KOJI だってhiromitsu君には、ライブ中にお客さんから一升瓶が届くからね。
 
hiromitsu 「奉納」って呼んでるんですよ。
 
KOJI で、「オマエら飲んでるのか!」って言ってお客さんから返事がないと「殺すぞ!」って(笑)。
 
YUICHI そういうとこは絶対に勝てないよね(笑)。
 
──AIR SWELLが勝ってるのはライブ中の日本酒の量ということでいいでしょうか(笑)。
 
hiromitsu そうだな、ここだけは負けねぇと思うのは、「テキトーさ」かな。俺たち、何も考えてないんだよ、マジで。さっきのみんなの話とか聞いてて、役割とかホントに考えてねぇもんな! Yudai以外は。
 
KOJI そうそう! AIR SWELLはYudaiいないとダメだよ。Yudaiは徳を積んでる人間だから(笑)。
 
hiromitsu いいなぁ~! 俺も天国に行きてぇよ!
 
Yudai でも前にメンバーとも話したんですけど、ダメ、ダメ、ダメって揃ってるから、誰かがやんなきゃいけなくて、それやると勝手にちょっとよく見えるんですよ。
 
KOJI いやいや、全然ダメじゃないじゃん! hamakenとhiromitsu君がダメなのはわかるけど。
 

SWANKYに勝つためには、飲むしかない!?


──よく分かりました(笑)。ではINKYMAPは……
 
Jun いや、ムズいっすねえ、コレは……。だって、SWANKYとしてはどこも負けてると思ってないですよね?
 
YUICHI それはどんなバンドだってそうじゃん(笑)。「このバンドに負けてまーす!」ってステージに立ってるバンドがどこにいるよ?
 
全員 (笑)
 
YUICHI クラプトンも言ってたよ。「ステージを下りたら一番下手だと思え。ステージの上では一番うまいと思え」って。たぶん、そういうことじゃない?
 
──「ロック格言」いただきました!
 
YUICHI 俺の言葉にしたい!(笑)
 
KOJI いやオマエ、どっちもダメだから。ステージでもベロベロ、下りてもベロベロ(笑)。
 
Kazuma もちろんステージに立ったら、もちろんバンドマンなんで「俺らの方が!」って思いはありますけど、下りたら……。
 
YUICHI 人間として勝ってるじゃん。あと髪の毛の金髪ぐあいでも勝ってるよ!
 
Kazuma そういうことすか!?
 
KOJI 一人でテキーラは飲まないでしょ?
 
YUICHI これで2杯飲んだら、もう勝ちだよ! え? 飲んだ方が勝ちに決まってるじゃん! 「飲まないで勝ち」なんてあり得ないでしょ!
 
KOJI じゃあ、今「勝ち」を作ればいいじゃん!
 
Kazuma そうか! じゃあ2人でテキーラ4杯お願いします!
 
KOJI まあ、先輩に「ここが勝ってる」って言いづらいよな(笑)。
 
hiromitsu 俺ももらっちゃおうかな? じゃあ、テキーラもう1杯お願いします!
 
YUICHI ウーロンハイももう一杯! すみません、もうちょっと濃いめで(笑)。
 
──はい、テキーラ来ました!
 


全員 カンパーイ!
 
KOJI 「打ち上げ」が始まりましたね(笑)。
 
──これでめでたく、INKYMAPもSWANKYに勝ってる部分ができたってことで。何かすみませんねえ……(笑)。
 
hiromitsu あれ、YUICHIはテキーラ飲まなかったの?
 
YUICHI だって、ここで俺が飲んだら並んじゃうじゃん。
 
Kazuma そういうとこが優しいんすよ……。
 
YUICHI いや~、人として勝っちゃったかな~?
 
KOJI そういうとこが負けてるんだよ!
 
Kazuma 今日は取材って聞いてたんで、まさかこんな感じとは思いませんでした(笑)。
 
KOJI うん、俺たちもこの8ヵ月連続インタビュー企画をやってもらってて、最初はこうじゃなかったんだけどね(笑)。今はスケジュール帳にも「飲み会」って書いてるし(笑)。
 
hiromitsu 俺たちなんて、KOJIから時間と場所しか聞いてなかったから、何するのか全然知らなかったからね! 「シークレット」かよ!
 
KO-TA 俺はINKYには前回の記事のアドレスを添えて、「こういう感じの取材だから」って送りましたよ。
 
KOJI ああ、そういう風にした方がいいのか!
 
hiromitsu 時間と場所だけで呼び出しって、決闘みたいだよね! 俺らINKYMAPとは初対面だし。
 
Kazuma 初対面じゃないです(笑)。1回、長野で……。
 
hiromitsu ああ! 覚えてるよ! あの時か!


eggmanへの意気込みは、意外な勝負に発展!?


──では、渋谷eggmanへの意気込みをお願いします。



YUICHI SWANKY最後の対バンということで、メンツも最高だし、ホントにバチバチやりたいっすね。SWANKYの歴史に残る最後の対バンということで。さっき、ここが負けてる、勝ってるって話がありましたけど、ステージに立ったら誰も負けてないし、このメンツで最後に本気の戦いをしたいなと思ってるので、ぜひ遊びに来て、その死闘を目にしてほしいなと思います。
 
hiromitsu キン肉マンとテリーマンの最後の戦いみたいだよね。
 
YUICHI そうそう! だから決着は見せないけどね(笑)。
 
Kazuma SWANKY DANK活動休止なわけじゃないですか。だから俺たちは、今までを振り返るというよりは、これからにつなげていけるライブができたらなと思ってます。またやってくれるんじゃないかなという期待に火をつけるような、SWANKYにも伝わるような、そういうライブをやりたいと思ってます。
 
Jun 対バン回数で言ったらそんなでもないんですけど、5~6年の付き合いの中で飛び込みも受け入れてくれたりとか、いろんなことでちょっとでもチャンスをくれてたと思うんですよ。だからいいライブをするのはもちろんですし、「呼んでよかったな」って思ってもらえるライブをするのももちろんだと思ってます。でも一番は、成長した姿をSWANKYのメンバーに、そしていろんな人に見てほしいですね。
 
hiromitsu みんなそれぞれ、違う考え方があっていいと思うんだよね。SWANKY DANK自体が活動休止をどうとらえてるか分からないけど、盟友というか、バンドとしての付き合いも長いし、俺個人としては昔から知ってるから、逆に、いつも通りやってやろうかなと思ってます。俺は、次やるまでちょっと休むだけでまた戻ってくるって信じてるから、「いつも通りやろうや」って個人的に思ってます。ジャッキー・チェンの映画でもあるじゃないですか。「いつも通りやれよ、そしたら勝てるから」って。自分自身が、いつも対バンしてた時の、そういう気持ちで臨めたらなと。「最後だから絶対負けねぇ!」ってタイプでもないし。でもホントは、バンドマンはみんなそうでないといけないと思うんだよ。俺は落ちこぼれなんで。お酒、やめようかな……。
 
YUICHI そんなこと言って、当日は絶対飲んでますから(笑)。
 
hiromitsu いつも通りやろうや……(笑)。
 
Yudai AIR SWELLも、特に「活動休止」とか言わないでしばらくライブやらなかった時期とかもあるし(笑)。最近はそんなにガツガツと、「絶対売れよう!」みたいな活動スタイルじゃなくて、「自分たちが楽しんでできたらいいな」って感じでやった方が、逆に自分たちのよさも出てきたんですよね。hiromitsu君が言ったみたいに「活動休止」の理由も思うところもいろいろあるとは思うんですけど、気楽というか……普通に楽しめそうな気がするんで、その感じが見に来てくれたお客さんにも、伝わったらいいなと思いますね。対バンするのも久しぶりだし。
 
hiromitsu だからマジメにガチッとやるのは、12月の最後の時でいいから(笑)。今回はいつも通りやろうや。



KOJI だから、この2バンドが出てくれるのはすごくありがたいんですけど、俺は「悪いな」って思ってるんですよね。俺たちは先がないわけじゃないですか。そういうバンドと一緒にやるって、いろいろ気も使うだろうし、言うこととかも変わってくるじゃないですか。休止を発表してるバンドと一緒にやるのはリスクと言えばリスクだと、俺は思ってて。だからそういうところでこの2バンドが出てくれたっていうのはすごくうれしいし、俺らもしっかり応えなきゃいけないなと思うんですよね。今みたいに「普段通りやろうよ」って言ってくれて、俺も「救われたな」って思いました。「悪いな」とは思ってたんですけど、大好きなバンドなんで最後に一緒にやりたいなって思ったんで、そこは全部出し切ってやろうかなと思ってます。活動休止前のセミファイナルでもあるので、いい日にしたいなと。
 
YUICHI まぁ~、飲みながらいい日にするっしょ! SWANKY的には活動休止前の最後の対バンなんで、2バンドにはガッツリやってもらって、そこで俺らは「酒の量でも負けねえよ?」って言って……
 
KOJI 酒の量は俺は競ってないから。



KO-TA 単純にさあ、自分たち主催の対バンイベント自体が久しぶりじゃん。だからすげえ楽しいよね。楽しいしうれしいし、そういう気持ちがにじみ出るようなライブにしたいですね。
 
YUICHI そうだね。仰々しく言ってるけど、正直、まだ活動休止の実感も自分たちの中にはないし。きっと当日は普段通りの楽しいライブができると思うし、でも心のどこかでは、ここじゃなきゃダメだし、AIR SWELLとINKYMAPじゃなきゃダメだし、休止前のファイナルに向かう気持ちっていうのは、SWANKYは絶対に持ってるし。だから、普段通りなんだけど、普段とはちょっと違う姿っていうのを見てもらいたいと思いますね。その意味では普段よりも楽しいライブができると思うんで、ぜひぜひチケットを買っていただいて! 来ていただければと思います!
 
KOJI 締まった!
 
hiromitsu 俺ら、一番手がいいなあ。一番にしてよ。
 
Kazuma いやいや! そこは俺らで!
 
YUICHI じゃあ、出演順はダーツで決めるか!
 
 
……というわけで、AIR SWELL組とINKYMAP組でダーツ勝負開始! hiromitsuのパワフル速射にどよめきの声が起きたり、主催者側(主にYUICHI)の妨害行為も飛び交う中、最高得点をマークしたのはINKYMAP、Jun! 



2位にはKazumaも続いて、見事にINKYMAPがトップバッターをゲット! 「一番でSWANKYのイベントを皮切るのはウチらしかいなくないっすか!」(Kazuma)
 
そんな激闘を見てたらSWANKY組も黙っていられるわけはなく、そこからは3バンド&関係者も入り乱れるダーツ大会に突入。負けたらテキーラが待っている中、ダーツ&飲みは夜更けまで続いたのでした……。
 
撮影 長谷英史



2019/11/8(金)
SWANKY PLAYGROUND


ゲストアーティスト
AIR SWELL  https://twitter.com/airswelljapan
INKYMAP  http://inkymap.com/
 
会場:Shibuya eggman(EVENT)
開場/開演 18:30 / 19:00
チケット代 ¥3,000
 
チケット購入ページURL
https://eplus.jp/sf/detail/2962300001-P0030001
 
INFO:Shibuya eggman
http://eggman.jp/




2019/11/6 ON SALE
『Life is Full of Choices-Greatest Songs-』

CTCR-14975/B
¥3,000(税抜)



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https://twitter.com/SDANKofficial
 
 
 
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高崎計三
WRITTEN BY高崎計三
1970年2月20日、福岡県生まれ。ベースボール・マガジン社、まんだらけを経て2002年より有限会社ソリタリオ代表。編集&ライター。仕事も音楽の趣味も雑食。著書に『蹴りたがる女子』『プロレス そのとき、時代が動いた』(ともに実業之日本社)。

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