高校生ダンス部、夏の祭典がはじまる! ブレイキンが話題の武南高等学校ほか注目校や競合校が関西に集まるワケ、ダンスシーンも徹底解説!DCC決勝大会、8月20日に開幕!
2024.08.14
エイベックスが主催する、高校ダンス部の日本一を決める大会「avex presents DANCE CLUB CHAMPIONSHIP(全国高等学校ダンス部選手権)」決勝大会が、8月20日(火)に東京ガーデンシアター(東京都江東区)でいよいよ開催されます。
DCCは全国の高校ダンス部の頂点を競い合う大会で、2013年から始まり本年度で第12回を迎えます。審査基準は、「漢字二文字のテーマをいかにダンスで表現するか」と合わせて、「表現力」「技術力」「独創性」の3項目を100点満点で採点。6月より東北、関東、中部、関西、九州、台湾の6エリアで行われる地方大会に加えてオンラインによる予選大会を実施し、全国各地から勝ち上がってきた37チームがいよいよ最終決戦を迎えます。
▼本年度の注目校
■武南高等学校(埼玉県)
創立24年目、部員数140名と大所帯の強豪校から本年度は2チームが決勝へ進出。DCCは8年連続8回目の出場。
関東大会で優勝したチームのテーマは「和勢/わっしょい」。日本の大和魂を伝える勢いのダンスは、本大会唯一のブレイキンを採用。さらに、女性メンバーで構成された「窮屈/じゆう」では、自らを解き放ち、自由を求める素晴らしさを表現。同校は、FNS27時間テレビ「カギダンススタジアム」でも優勝納めており、コーチ不在の環境をものともせず、上位入賞を果たす常連校です。
■帝塚山学院高等学校(大阪府)
創立33年目、部員数60名、昨年度は準優勝、一昨年は優勝した実力校から本年度は2チームが決勝へ進出。DCCは5年連続5回目の出場。本年度のテーマ「君翼/君たちはどう生きるか」の衣装は帝塚山学院ダンス部卒業生でファッションクリエイターの大野舞子さんが制作。息苦しさから抜け出す羽が映えるようデザインにも注目。「Japan's Got Talent」でゴールデンブザーを受賞、「日本ASEAN友好協力50周年特別首脳会議」のガラディナーにて、ダンスを披露するなど活躍の幅も広げています。
■日本大学明誠高等学校(山梨県)
創立12年目、部員数85名。DCCでは昨年度に第3位入賞、6年連続6回目の出場となる。本年度は「マイナビHIGH SCHOOL DANCE COMPETITION 2024 FINAL」で優勝。また、例年自主公演を行っており、昨年末J:COMホール八王子で行われた公演チケットは即完売。地元でもダンス部の名が知られており、ファンも多い。
■山村国際高等学校(埼玉県)
創立49年目、部員数63名、学校も昨年100周年を迎えた歴史ある学校。DCCは、9年連続10回目の出場でほぼ決勝に進出している常連校。本年度は、2チームがそれぞれ激戦、関東大会の予選を1位、3位で通過。「それSnow Manにやらせて下さいSP~9人ダンス日本一決定戦~」(TBS)では、芸能人チームに肩を並べて、チーム戦に出場した。DCCではVol.9(2021年開催)で優勝を納めている。
■堀越高等学校(東京都)
創立37年目、部員数29名。DCC決勝大会は初出場。本年度のテーマ「怨鐘/どうじょうじ」は、和歌山県最古のお寺、道成寺に伝わる「安珍清姫伝説」を題材にした作品。清姫の愛欲心や怨恨の念が蛇の姿(龍)へと変え、大きな炎で全てを焼き尽くしたという、激しい愛情を描く、難しいテーマにダンスで挑みます。
▼高校ダンス部シーンを徹底解説
2017年にDCCで優勝し、バブリーダンスで有名になった登美丘高等学校(大阪府)の登場で、高校ダンス部全体に影響を与え、エンターテインメント色が強くなった時代があった。ダンスの基礎的な技術力というよりは、表現力や独創性が高い評価を得て、“これこそ高校ダンス部っぽいな”と驚きもあり、面白さも感じた瞬間でした。その後、帝塚山学院高等学校(大阪府)を筆頭に、創作ダンスブームが押し寄せてきたときは“ダンス界の黒船”だと思いました。技術力も高く、ストリートダンスとはまた違う、高密度に表現された作品らが、“エンタメ”から“芸術”に方向転換させました。
(石原ヒサヨシ氏/ダンス部メディア「ダンスク!」編集長)
僕がキッズたちを指導してきた中で、「あんまり表情を無理やり作らなくていいよ」って、最初の頃は言ってたんですが、審査員をやってみると、これは一つの高校ダンス部の表現の仕方なんだなと感じるようになりました。ダンスの技術というよりは、フリーの見せ方が上手い。ピタッと揃っていて、キレがあって綺麗でスピードがあって見せ方が上手いチームは強いですよね。観ている人にわかりやすい表現をすると勝ちが見えてきます。(SAM/TRF)
▼関西に強豪校があつまるのはなぜかー関東と関西のダンスカルチャーはNYとLAの違いに似てる
関西は比較的、団体のコンテストが多いです。また、振り付けを作る先生がコンテスト慣れしていて、作品の作り自体が上手いように感じます。関東と関西を比べるのって、ニューヨークとLAと比べるのと似ているんですよね。ニューヨークはフィーリングやセンス、ニュアンス的なところを大事にしていて、「こっちの方がかっこいいでしょう」「おしゃれでしょ」っていうのに重きを置いています。一方LAは、ガッツリ揃えてちゃんと覚えてテクニックで物を言わせる。リズムの刻み方やリズムの取り方でしっかり踊るのがあって、だからロックダンスとなる。どちらががいいというわけではなく、そういう文化なのだと感じます。(SAM/TRF)
ダンス部で必要なコミュニケーション能力って、関西の気質の子のが向いてるんですよね。言いたいことをすぐ言えたり、表現力があったり、お笑い文化のツッコミをできるから、チーム全体でコミュニケーションが取れている。それらはダンスに向いてる気質だなと思います。ただ、作品が持つ芸術性やセンスの部分は、情報量が多い関東の方が洗練されてきているように感じます。そんな東西の違いや地域性に着目してみるのも面白いかもしれません。そして出場チームには、地元をレペゼンする気持ちで誇りを持って戦ってほしいですね。
(石原ヒサヨシ氏/ダンス部メディア「ダンスク!」編集長)
オリンピックで注目が集まるダンスシーン、本年度の高校ダンス部日本一を決める大会、DCCはいよいよ8月20日(火)に東京ガーデンシアターで最終決戦を迎えます。全37チームの熱い戦いにご期待ください。
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▼『第12回 全国高等学校ダンス部選手権 | DANCE CLUB CHAMPIONSHIP』 決勝大会概要
DANCE CLUB CHAMPIONSHIPは全国高等学校のダンス部の頂点を決めるダンスのイベントです。漢字二文字に込められたテーマの表現力、技術力、独創性などを競います。
開催日時:2024年8月20日(火) 開場 13:20/開演 14:30
会場:東京ガーデンシアター(東京都江東区有明2-1-6)
公式サイト https://dcc.avex.jp/