暗殺教室
遂にファイナルシーズンへ。 その序章となった物語のキーマン2人に聞く! 福山潤さん(殺せんせー役)、洲崎綾さん(茅野カエデ役)スペシャル対談インタビュー
2016.04.29
第2期が絶賛放送中の『暗殺教室』もついにファイナルシーズンに突入。 明らかになった茅野カエデの正体や、殺せんせー自ら語る“死神”としての過去といった衝撃のエピソードに驚いた人も多いと思う。
そんな物語の核心に迫る第14話から第16話までの見所やアフレコ裏話、さらには今後の展開などについて、殺せんせー役の福山潤さんと茅野カエデ役の洲崎綾さんのお二人にたっぷりと語ってもらった。
ずっと隠してきたカエデの正体、そして殺せんせーの過去が明らかになる14話から16話までをご覧になった感想から、まずお聞かせください。
福山 この3話分のお話ですが、モチベーションがさらに高まっていて、キャストとスタッフの熱量が感じられる回だと思っています。
特に、渚とカエデの“あのシーン”は注目して見ていました。ずっと「アニメではどんな表現になるんだろう?」と思っていましたから……。
アフレコのときには、キャスト全員が満を持して備えていましたからね。
物音をたてないようにしながらみんなうつむいて、お互い空気を読みながら「変な動きするなよ」と……。
洲崎 そんなことになってたんですか(笑)。私はホッとしたという気持ちが強かったです。
私の中でカエデはとても大切な役だと演じながら思っていましたし、特に難しい役だったこともあってずっとプレッシャーを感じていたキャラでもありました。
この14話・15話については「ようやく来たか」と思いつつ、いろんな葛藤を感じながら体当たりでアフレコに臨ませてもらいました。
原作を読んでカエデの正体を知ってからずっとモヤモヤしていたんですが、やっと胸を張って「みんなの仲間」と言えるようになったのはすごくうれしいですね。戦いが終わった後、「1年間ただの復讐に費やしちゃった」って口にするシーンがあるんですが、
そのときカエデの中には「もうここにはいられない」という気持ちがあったんじゃないかなと思って。
でも、その後に渚が「全部演技だったなんて言わせないよ」って言ってくれたんです。
そのセリフが私はすごく好きなんですけど、みんなが仲間として暖かく迎え入れてくれるということを全身で感じて泣き崩れちゃうカエデが愛おしいというか、良かったねっていう、そんな気持ちになりました。
アフレコのお話がちょっと出ましたので、続いてこの第14話から第16話でどのように演じていったのかをお聞かせください。
洲崎 姉の仇を討ちたいと思いつつ、ずっと一緒にいたクラスメイトとの絆に揺れたりと、ブレているようにも見えるカエデの気持ちをどう表現していくかというところが難しかったです。
福山さんから「ちょっと気持ちを説明しすぎているんじゃないか」といったアドバイスをいただいたり、監督とのディレクションでも「もっと淡々と」といったお話をいただきながら演じさせてもらったんですが、かなり難航しました。
実際に演じてみて分かったのは、根っこにある部分を忘れることがなければ、3-Eでの明るく楽しそうなカエデも、正体を表したカエデも、ブレているわけではないんだということでした。
それは演じる上ですごく大切なことだったと思っています。
そんな大変なアフレコだったので、オンエアでは一旦どんな風になっているんだろうとちょっと緊張したんですが、実際に見てみると、すとんと腑に落ちたような感じで良かったなと思っています。
福山 殺せんせーのアフレコでのポイントは一人語りでしたね。
雪村あぐりや柳沢誇太郎との会話はあるものの、死神のセリフとしてはほとんどが一人で語るシーンの連続だったので。
実感としては川澄(綾子)さんと真殿(光昭)さんのお二人に加えて、絵作りや音楽といったものに最初から最後まで助けられつつ演じさせてもらったという感じですね。
お二人ともいつもと違うキャラを演じたわけですが、カエデとあかり、殺せんせーと死神をどう演じ分けていったか お聞かせください。
洲崎 カエデは、第一期の頃から、とにかく明るく楽しいキャラクターで演じさせていただきました。
第14話からはそれとは全く違う姿になったので、雪村あかりとしての正体を明かして触手を使って戦っているときは狂気的に、さらに触手を取ってもらった後は「演技やめていいんだ」と言っていたこともあり、
やはり演技に差があった方が良いということで、普通の女の子らしさというか、素朴さというか、そういったものを意識して演じました。
福山 “死神”についてはビジュアルと正体がなかなか掴めないキャラクターなので、自分の中で膨らませて演じています。
段階を経てキャラが描かれていくわけでなく、一つの切り取った時間軸のみに登場するということで、人物を掘り下げるというよりも、起こった出来事を伝えることを重視しようと考えました。
細かいディティールにこだわるより、それをどこまで感じてもらえるかという方向にシフトした方向で演じていくような感じです。
なかなか演じるのは難しいキャラでしたね。
アフレコ時に印象に残っているエピソードなどありますか?
洲崎 すごく楽しい現場です。先輩方からアドバイスをいただいたりと、色々な人に助けられたアフレコだと思っています。
それから、福山さんの“死神”と、殺せんせーの演技の対比がすごすぎて。
「さすが福山さんだ!」と思いながら見ていました。
あと、あぐりお姉ちゃんを演じた川澄さんの隣にくっついて座らせてもらったのはうれしかったです(笑)。
福山 僕も川澄さんとは10年以上一緒にたくさんの仕事をご一緒させていただきてきたんですけど、
今回の“死神”とあぐりのように、セリフを掛け合って関係性を深めていくような役同士というのは実は初めてだったんですね。
そんなこともあり、すごく楽しかったですし、そこに柳沢役の真殿さんが加わることで、僕のテンションはアフレコの間はずーっと上がっていました(笑)。
今回のエピソードには物語に大きな影響を与えるキャラクターとして、雪村あぐりと柳沢誇太郎という二人のキーマンが 登場しました。それぞれの印象などをお聞かせください。
福山 あぐり・柳沢・死神の3人の関係は、三角関係じゃないという気がしてるんですが、その過去が今までとこれからの展開における殺せんせーとシロの因縁につながっていきます。
クライマックスに向けて、そのあたりのお話しも深く描いていくエピソードもありますので、楽しみにしてもらえたらと思います。
洲崎 あぐりお姉ちゃんについてはいろいろと考えるところがあって、殺せんせーの過去を知ることでお姉ちゃんとの絆はイコールでカエデと殺せんせーとの絆でもあったのかなという気持ちが私の中に芽生えています。
その想いはカエデも持っているはずですし、お姉ちゃんが命を賭けて守った先生だからこそ、
カエデにとっても守りたい、助けたい大切な相手という気持ちが生まれてくると思うんです。
そうした想いも、これから後半に向けてのお話で、どう見えていくことになるのか気になりますね。
福山 「先生の教師としての師は、雪村先生です」という殺せんせーのセリフがあるんですが、
あぐりの遺志を継いで、自分の命が尽きるまでの一年間を生徒たちに捧げて彼らを導いていきたいという気持ちが、殺せんせーにとっては全てなんだと思います。
どういう風に子供たちを導くべきなのかという想いが元になり、殺せんせー、そして暗殺教室は生まれたんだと思います。
最後にこれからクライマックスに向けての注目すべき見所などをお聞かせください。
洲崎 殺せんせーの過去を知った3-Eの生徒全員が、今後、自らの意志でどう決断して、
どう殺せんせーと向き合っていくのかがこれから終盤にかけての見所だと思います。
助けるのか殺すのか。
後半に向けて1話も見逃せない展開が待っていますので、ぜひみなさん放送を楽しみに待っていてくださるとうれしいです。
福山 第16話の最後に渚くんが「殺せんせーの命を助ける方法を探したい」って言うんですが、
そこを皮切りに3-Eの生徒たちはさまざまな場面で決断を迫られることになっていきます。
でも、その選択に対して「みんなに任せるよ」といったことを言う生徒は一人もいないんです。
それは生徒たち自身の判断を尊重し、自分たちで考え、自分たちで選べという殺せんせーの教えがしっかりと根付いているからだと思います。
それはとても重要だなと思いますし、これからの物語に大きな影響を与えていくことになるんだろうなと考えています。
物語を知ってる方もそうでない人も、ぜひハラハラしながら見ていただければうれしいです。
そんな物語の核心に迫る第14話から第16話までの見所やアフレコ裏話、さらには今後の展開などについて、殺せんせー役の福山潤さんと茅野カエデ役の洲崎綾さんのお二人にたっぷりと語ってもらった。
ずっと隠してきたカエデの正体、そして殺せんせーの過去が明らかになる14話から16話までをご覧になった感想から、まずお聞かせください。
福山 この3話分のお話ですが、モチベーションがさらに高まっていて、キャストとスタッフの熱量が感じられる回だと思っています。
特に、渚とカエデの“あのシーン”は注目して見ていました。ずっと「アニメではどんな表現になるんだろう?」と思っていましたから……。
アフレコのときには、キャスト全員が満を持して備えていましたからね。
物音をたてないようにしながらみんなうつむいて、お互い空気を読みながら「変な動きするなよ」と……。
洲崎 そんなことになってたんですか(笑)。私はホッとしたという気持ちが強かったです。
私の中でカエデはとても大切な役だと演じながら思っていましたし、特に難しい役だったこともあってずっとプレッシャーを感じていたキャラでもありました。
この14話・15話については「ようやく来たか」と思いつつ、いろんな葛藤を感じながら体当たりでアフレコに臨ませてもらいました。
原作を読んでカエデの正体を知ってからずっとモヤモヤしていたんですが、やっと胸を張って「みんなの仲間」と言えるようになったのはすごくうれしいですね。戦いが終わった後、「1年間ただの復讐に費やしちゃった」って口にするシーンがあるんですが、
そのときカエデの中には「もうここにはいられない」という気持ちがあったんじゃないかなと思って。
でも、その後に渚が「全部演技だったなんて言わせないよ」って言ってくれたんです。
そのセリフが私はすごく好きなんですけど、みんなが仲間として暖かく迎え入れてくれるということを全身で感じて泣き崩れちゃうカエデが愛おしいというか、良かったねっていう、そんな気持ちになりました。
アフレコのお話がちょっと出ましたので、続いてこの第14話から第16話でどのように演じていったのかをお聞かせください。
洲崎 姉の仇を討ちたいと思いつつ、ずっと一緒にいたクラスメイトとの絆に揺れたりと、ブレているようにも見えるカエデの気持ちをどう表現していくかというところが難しかったです。
福山さんから「ちょっと気持ちを説明しすぎているんじゃないか」といったアドバイスをいただいたり、監督とのディレクションでも「もっと淡々と」といったお話をいただきながら演じさせてもらったんですが、かなり難航しました。
実際に演じてみて分かったのは、根っこにある部分を忘れることがなければ、3-Eでの明るく楽しそうなカエデも、正体を表したカエデも、ブレているわけではないんだということでした。
それは演じる上ですごく大切なことだったと思っています。
そんな大変なアフレコだったので、オンエアでは一旦どんな風になっているんだろうとちょっと緊張したんですが、実際に見てみると、すとんと腑に落ちたような感じで良かったなと思っています。
福山 殺せんせーのアフレコでのポイントは一人語りでしたね。
雪村あぐりや柳沢誇太郎との会話はあるものの、死神のセリフとしてはほとんどが一人で語るシーンの連続だったので。
実感としては川澄(綾子)さんと真殿(光昭)さんのお二人に加えて、絵作りや音楽といったものに最初から最後まで助けられつつ演じさせてもらったという感じですね。
お二人ともいつもと違うキャラを演じたわけですが、カエデとあかり、殺せんせーと死神をどう演じ分けていったか お聞かせください。
洲崎 カエデは、第一期の頃から、とにかく明るく楽しいキャラクターで演じさせていただきました。
第14話からはそれとは全く違う姿になったので、雪村あかりとしての正体を明かして触手を使って戦っているときは狂気的に、さらに触手を取ってもらった後は「演技やめていいんだ」と言っていたこともあり、
やはり演技に差があった方が良いということで、普通の女の子らしさというか、素朴さというか、そういったものを意識して演じました。
福山 “死神”についてはビジュアルと正体がなかなか掴めないキャラクターなので、自分の中で膨らませて演じています。
段階を経てキャラが描かれていくわけでなく、一つの切り取った時間軸のみに登場するということで、人物を掘り下げるというよりも、起こった出来事を伝えることを重視しようと考えました。
細かいディティールにこだわるより、それをどこまで感じてもらえるかという方向にシフトした方向で演じていくような感じです。
なかなか演じるのは難しいキャラでしたね。
アフレコ時に印象に残っているエピソードなどありますか?
洲崎 すごく楽しい現場です。先輩方からアドバイスをいただいたりと、色々な人に助けられたアフレコだと思っています。
それから、福山さんの“死神”と、殺せんせーの演技の対比がすごすぎて。
「さすが福山さんだ!」と思いながら見ていました。
あと、あぐりお姉ちゃんを演じた川澄さんの隣にくっついて座らせてもらったのはうれしかったです(笑)。
福山 僕も川澄さんとは10年以上一緒にたくさんの仕事をご一緒させていただきてきたんですけど、
今回の“死神”とあぐりのように、セリフを掛け合って関係性を深めていくような役同士というのは実は初めてだったんですね。
そんなこともあり、すごく楽しかったですし、そこに柳沢役の真殿さんが加わることで、僕のテンションはアフレコの間はずーっと上がっていました(笑)。
今回のエピソードには物語に大きな影響を与えるキャラクターとして、雪村あぐりと柳沢誇太郎という二人のキーマンが 登場しました。それぞれの印象などをお聞かせください。
福山 あぐり・柳沢・死神の3人の関係は、三角関係じゃないという気がしてるんですが、その過去が今までとこれからの展開における殺せんせーとシロの因縁につながっていきます。
クライマックスに向けて、そのあたりのお話しも深く描いていくエピソードもありますので、楽しみにしてもらえたらと思います。
洲崎 あぐりお姉ちゃんについてはいろいろと考えるところがあって、殺せんせーの過去を知ることでお姉ちゃんとの絆はイコールでカエデと殺せんせーとの絆でもあったのかなという気持ちが私の中に芽生えています。
その想いはカエデも持っているはずですし、お姉ちゃんが命を賭けて守った先生だからこそ、
カエデにとっても守りたい、助けたい大切な相手という気持ちが生まれてくると思うんです。
そうした想いも、これから後半に向けてのお話で、どう見えていくことになるのか気になりますね。
福山 「先生の教師としての師は、雪村先生です」という殺せんせーのセリフがあるんですが、
あぐりの遺志を継いで、自分の命が尽きるまでの一年間を生徒たちに捧げて彼らを導いていきたいという気持ちが、殺せんせーにとっては全てなんだと思います。
どういう風に子供たちを導くべきなのかという想いが元になり、殺せんせー、そして暗殺教室は生まれたんだと思います。
最後にこれからクライマックスに向けての注目すべき見所などをお聞かせください。
洲崎 殺せんせーの過去を知った3-Eの生徒全員が、今後、自らの意志でどう決断して、
どう殺せんせーと向き合っていくのかがこれから終盤にかけての見所だと思います。
助けるのか殺すのか。
後半に向けて1話も見逃せない展開が待っていますので、ぜひみなさん放送を楽しみに待っていてくださるとうれしいです。
福山 第16話の最後に渚くんが「殺せんせーの命を助ける方法を探したい」って言うんですが、
そこを皮切りに3-Eの生徒たちはさまざまな場面で決断を迫られることになっていきます。
でも、その選択に対して「みんなに任せるよ」といったことを言う生徒は一人もいないんです。
それは生徒たち自身の判断を尊重し、自分たちで考え、自分たちで選べという殺せんせーの教えがしっかりと根付いているからだと思います。
それはとても重要だなと思いますし、これからの物語に大きな影響を与えていくことになるんだろうなと考えています。
物語を知ってる方もそうでない人も、ぜひハラハラしながら見ていただければうれしいです。