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七海うらら

【七海うらら】パラレルシンガーになった理由、メジャーデビューで変わったこと

2024.08.09
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音楽
インタビュー
リアルとバーチャルの両方の姿で活動する、「パラレルシンガー」の七海うららさん。先月は「muchoo」所属アーティストの一員として、『オールスター合唱バトル』で優勝したメンバーと一緒にご登場いただきましたが、今回は単独でインタビュー。7月にリリースされた新曲『感情革命ロックンロール』のことや、これまでの活動、これからの展望などについて、いろいろとお聞きしました!
 

そもそもですが……「パラレルシンガー」って一体何?




──先月は『オールスター合唱バトル』について、ミリオン再生合唱団のmuchooメンバーのお一人として取材させていただき、ありがとうございました。

七海 ありがとうございました! 8人でワイワイ話せて、とっても楽しかったです(笑)。

──改めてあの取材と記事について、感想や反響などありましたら。

七海 コラム自体、載せていただくのは初めてでしたし、あと自分がソロで活動していることもあって、他の方と一緒にインタビューを受けるっていうことがほとんどなくて、ほぼ初めてだったんですね。自分が言いたい話だったり、「これを言おうかな、あれを言おうかな」って考えていたこととかも、他の方が代わりに補足してくださったり、相槌のように合間にエピソードを入れてくださったりしたので、話しやすかったです。自分の伝えたいことも伝えられましたし、チームで伝えたかったことも周りのメンバーが伝えてくれたので、すごくいい場になったなって思います。公開されてからもファンの方からはすごく反響があって、番組を見てちょっと気になってフォローしてくださった方も、「どういう気持ちでやってたのか」「現場では実際どうだったのか」ということが気になってた方も多かったので、その方々に対しての補足にもなったなと思います。

──その中でも少し伺いましたが、そもそも七海さんが名乗っている「パラレルシンガー」というものについて、改めてご説明いただけますか?
 
七海 私はもともと「歌い手」という形で、歌ってみた動画、カバー動画などを本当に趣味の延長線上からの活動として上げていたんですが、その動画サイトでの活動から少しずつオンラインライブだったり、直接お会いするリアルのライブへの出演などへとつながっていて、実際のライブでも皆さんともお会いして直接歌を届けるという、リアルとバーチャルを両立したスタイルで活動しているということで、「パラレルシンガー」という造語を掲げております。
 
──どちらかに絞って活動されている方も多い中、両立したパラレルというスタイルでやろうと思ったのは、どういう経緯だったんでしょうか?
 
七海 リアルが先と言いますか、素顔は公開していないのですが、実写映像から活動が始まっておりまして、弾き語りなどを動画に上げたりしてたんですね。ですが早い話、誰にも見てもらえないっていう時期がすごく長くありまして。やっぱりファンの方に出会えないっていうのが一番の自分の中の悩みと言いますか、活動をしていく中での課題だったんですね。
 
──やるからには反応もほしいですもんね。
 
七海 そのくすぶっていた時期に、バーチャルの世界もあるということを知って、これを取り入れられないかなと考えたんです。顔を隠して歌を歌っていて、自分だけで活動していたんですけども、ファンの方とコミュニケーションを取るには、やっぱり静止画で伝えるよりはお顔が動いて、皆さんと直接コミュニケーションが取れる方が、リアルタイム感があっていいなと思いまして、今の最新技術としてライブ2Dだったり3Dだったりとか、自分の姿をバーチャルに落とし込むというアイディアに2年前ぐらいからすごく興味を持って取り入れ始めて、そこからどっちも頑張ってみようかなっていう気持ちで始めました。
 
──なるほど。
 
七海 なので、いわゆる「転生」(知名度を持った配信者が名義を移行すること)しているわけでもないですし、違う人物になったわけでもないですし、自分自身の姿のバリエーションが増えたという考え方、同軸のパラレルワールドみたいな感じなので、「パラレル」というワードがすごくピッタリなのかなと思います。
 
──そういうスタイルになって、活動の幅も変わってきたと思うんですが。
 


七海 そうですね、幅はかなり広がったなと思っております。バーチャルはバーチャルで様々なスタイルがありまして、それこそ静止画というか、2次元的なイラストが動くアニメに近いような見た目だと思うんですけど、それだと立って歌ったりはできても、イラスト自体が平面なので、動き回るっていうことはできなかったんですね。逆に3Dでは、モーションキャプチャーといって、自分の体をセンサーでキャッチしていただくことで動き回ることが可能になって、ライブにリアルのアーティストと変わらないスタイルで出られるというのがすごくメリットだなと。会場で皆さんの前に出て煽ったりとか、ファンサービスも3Dの体で叶うので。
 
──すごい時代ですね。
 
七海 当時、自分が3D化しようと思った時は、自分の周りのVTuberさんやバーチャルアーティストの皆さんって、やっぱり企業に所属されてる方が多かったんですね。個人でやられる方は、クラウドファンディングなどを使って、ファンの方と一緒に作り上げるという企画がよく実施されている中で、私のファンの皆さんの年齢層は、ショート動画とかから知ってもらった方が多い関係で、学生さんがすごく多いんですよ。だから学生さん向けにクラウドファンディングというのは、私の中では選択肢になく。OL時代の貯金もあったので、そこから奮発して(笑)3Dの姿が加わってからはたくさんライブ出演のオファーをいただいているので、結果オーライだったなと思ってますね。
 

メジャーデビューで変わったこと、そして1st Mini Album『Prism』とは?


──七海さんの大きな特徴として、歌声とその歌唱スキルがクローズアップされると思うんですが、確かに楽曲によって、「同じ人が歌ってるの?」という感じですよね。歌声とか歌という面で、ご自分の強みと思っているところはどういうところですか?

七海 技術的なところでいうと、音域の幅は分かりやすく出ているのかなと思っています。歌の表現に関しては、自分が好きなアーティストのいいところをいつも研究していて、「どういう魅力があって好かれてるのかな」というのも考えながら曲を聴いたりもするんですが、1曲聴くのに「飽きない」ことってすごく大事だなと思っています。自分が曲を聴いてもらう立場になった時も、飽きずにフルで聴いてもらうというところがすごく課題だったんです。

──それは大きいですね。
 
七海 YouTubeのアナリティクスなどを見ると、どこで再生を止めたかっていうのがパーセンテージで目に見えるようになってるので、それが現実を突きつけられる感じではあるんですけれども、そこで課題に感じたというのもあり、飽きないようにできないかなって思った時に、自分のこの音域や声色だったりを生かした“味変”というか、1曲通して聴いてもらうっていう工夫をし始めたのが、この活動スタイルのきっかけなのかなと思います。
 
──現実にラーメンとか食べていても、“味変”って1回、多くても2回ぐらいしかやらないと思うんですが、次々に変わっていく七海さんの歌は“味変”の極致ですよね(笑)。やはりボイストレーニングとか、普段からいろいろとされてるんですよね?

 

七海 歌を誰かに習ってというのは、今まで全然ないんです。ボイストレーニングは本当におうちで自主トレぐらいの感じで、独学ですね(笑)。自分が歌ったものを聴き返すというのが、私にとっては一番の練習方法です。歌って終わりじゃなくて、それを何度も聴き返して、何が足りないのかなとか、客観的にお客さんの気持ちになって聴いた時に、「このミックスだったらもっとこうした方がいいな」とか、自分が理想とする音楽にどれだけ自分が近づけているかを比較したりとか、自分で分析するというスタイルが好きなんです。いろんな人の曲を聴いて分析して取り入れたり、自分が歌ったものに対しての分析も好きなので、そこから改善していく「問題解決」的な練習が多いです。
 
──それだけ自分の歌や歌声を客観的に聴いているということですよね。
 
七海 そうですね。皆さんも経験あると思うのですが、録音された音声を自分が客観的に聴くと「自分ってこんな声だったっけ?」という感じで、違和感を持つことってあるじゃないですか。私ももともとは自分の声がすごく苦手で、「アニメだったりテレビで聴くような人たちの声はすごくキラキラして可愛くて魅力的なのに、自分の声って何でこんなに汚いの?」っていう感じで、聴き返すという行為自体が苦手だった時期もすごく長かったんです。でも少しずつ、滑舌などの問題をクリアできるようになってきた時に、「何度も聴き返したくなる歌だな」と自分で思えるようになったのは進歩だなと思っていて。そういった機会が増え始めてから、動画の再生回数も伸び始めたというのは実際ありますね。
 
──活動を始められてからここまで、一つの節目として、メジャーデビューというのは大きかったのではと思います。その前後では大きく変わりましたか?
 
七海 変わりました。会社に勤めながらというわけではなく、音楽を仕事にして、しかも生業、本業にしていきたいというところで、やっぱり責任感というか、「音楽で食べていきたい」ということを夢見て活動していたんです。でもいざメジャーデビューのお声がけをいただいた時には、実感としては、何かガラッと変わったというよりは、心強いサポーターが加わって、ゲームで言うと「パーティーが強くなった」みたいな感じでしたね。自分一人ではできない分野をサポートしてもらえる心強さはすごくあったので、不安よりは「ありがたいな」とか「心強いな」という気持ちが大きかったと思います。
 
──今年の1月には1st Mini Album『Prism』を出されました。約半年が経ったところですが、リリース自体や出てからの反響だったなどを振り返ると?
 
七海 『Prism』は本当に名刺代わりのような作品になったなと思います。1曲目の『パラレル☆ショータイム』から始まり、『Trigger』だったり『キワメテカワイイ』だったりと、「同じ人じゃないだろう」っていうぐらいいろんな声色が詰まったアルバムになっていると思いますし、その中でも七海うららというものを体現する楽曲が多い名刺がわりの作品です。通りすがりの方が聞いても「お、この曲いいな!」と取っ掛かりにもなってくれる曲もありつつ、コアなファンの方、私の人生をよく知ってくださった上で聴いてくださってる方は涙を流してくださったり、「自分にも刺さる」という反響が実際にあるので、ライトな層の方にも、深く応援してくださってる方にも、どっちにも届く作品にはなったかなと思いますね。
 



──そこからのライブへの反応は?
 
七海 ライブには、私のことをそんなに知らないけど行ってみようっていうタイプの方も実際多く来てくださってまして、その際に「初めて聴いた曲だけど、ライブで聴いてハマった!」と言っていただいたり、あとはラジオやフェスへの出演をきっかけに、実際に買ってくださったりということもありすごくうれしいですね。ワンマンライブだと、Parallel Showということで、自分のリアルの姿とバーチャルの姿が共演する演出もあって、今まで見たことのないライブというか、アトラクションを体験したような気持ちで帰ってくださる方が多かったです。
 


──そういうところも含めて、確実に手応えは感じられているんじゃないですか?
 
七海 そうですね。一つずつ反響があったりとか、その都度自分としても納得できるクリエイティブで制作を進められているなっていう手応えは、もちろん感じています。
 
──そのクリエイティブで、一番こだわっているところ、一番重視しているところは?
 
七海 クリエイティブに関しては、エイベックスの担当の方と密にコミュニケーションを取りながら制作していて、流行ももちろん大事なんですけど、自分らしさや個性が表現できるところに重きを置くっていうのは、やっぱり自分が人生をさらけ出して活動しているからこそ、やるべきなのかなと思っています。普段は言わないようなことも、歌に乗せて届けるとスッとみなさんに入ってきたり、自分としてもメッセージとして届けやすいというのもあります。そこからいろんな汲み取り方をしていいものなので、広がるきっかけになったらいいなと思っています。
 
──ここまでの活動で一番印象深い場面、印象に残っている景色というと?
 
七海 いろいろあるんですけど、やっぱり「世にも奇妙な物語 '23 秋の特別編」にバーチャルアーティスト役として演技出演させていただいた事、それをテレビ越しに自分が見たということですね。なかなかない体験だなと思いましたし、自分が歌手になりたくて活動を始めて、まさか俳優としてドラマに出ることになるなんて微塵も思っていなくて...。しかも、この3Dの体で出るということも前代未聞というか、テレビ業界的にも新しいことだったと思いますし、自分の人生の中でも本当に新鮮な出来事だったので、強烈に残ってますね。「『世にも』の人ですよね」って言っていただける機会も多いですし、出てよかったなと思います。
 

本人待望の王道ロック!な『感情革命ロックンロール』


──では、7月21日(日)にリリースされた新曲『感情革命ロックンロール』について伺いたいと思います。アニメ『未来の悪役令嬢モリアーティー』OPということで、タイトル通りロック調で、歌詞にもけっこう激しい言葉が使われていますが、「こういう方向でいこう」というのが最初にあったんでしょうか?
 
七海 はい。漫画だったり原作小説を読んだ上で、世界観を表しているであろうキーワードなど、アイディアとして送らせていただきました。そこで楽曲としてのメッセージも固まりましたし、楽曲のテイストや歌詞が作品とリンクする部分もあるかなと思っています。
 
──実際に、最初に楽曲に触れた時はどういう印象でしたか?
 


七海 「やっと王道なロックができる」とニヤッとしてましたね。今までは爽やかなテイストの曲だったり、「何のジャンル」というのは言い難い、七海うらら独自のジャンルみたいな作品性があったと思うんです。でもこの曲は“ザ・アニメのオープニング”というような疾走感があるストレートなロックンロールで、「これは歌い甲斐あるぞ」と思いましたね。
 
──もともとロック系がお好きだったんですね。

 

七海 はい。軽音楽部でバンドをやっていたので、ロックは本当に好きですね。アニメ方面ではLiSAさんの楽曲とかも自分でもすごく歌ってましたし、アニメのバンドのカバーとかもやっていました。
 
──もちろんOPになっている作品とも寄り添ったものだと思いますが、その歌詞全体の世界は七海さんご自身のフィーリングにも添うものでしたか?
 
七海 『感情革命ロックンロール』という題材としての楽曲のデモをいただいて、そこからキーワードをやり取りして、完成しました。
 
──この曲の歌詞なんですが、すごく印象深かったのが後半で「笑顔に隠した醜さを暴いたって その場しのぎじゃ馬鹿馬鹿しいだろう」という部分がありますよね。普通だったら「笑顔に隠した醜さを暴く」ことが「感情革命」になると思うんでですが、それをいきなり全否定してますよね。そこがすごく面白いなと思ったんですが。
 
七海 この楽曲自体、「反骨心」がテーマになっているところもあって、「当たり前を打破する」みたいなところから、こういった形になったのかなと思います。
 
──先ほど、「ロック調でうれしい」という話がありましたが、レコーディングで実際に歌う時はいかがでしたか?
 
七海 それが、かなり苦戦しまして。今までの楽曲では、私は「ミックスボイス」という技術をよく使っていて、裏声と地声の間にある高音域の歌声という感じなのですが。そこをモロに使っているので、「しゃべり声と全然違うね」って言われることが多いんです。今回もあらかじめ音域を探って、「ここが一番カッコよく聞こえるな」という音域でレコーディングを進めたんですが、けっこうしゃべり声に近い、地声の成分多めの歌なので、「あ、うららさんの地声ってこっちだよね」って思ってくれる方が多くなる歌声なのかなと思ってるんです。それって、地声を張り上げるということを何時間も重ねて、試行錯誤してレコーディングしていったので、普段のレコーディングよりはかなりノドを使ったかなと思います。
 
──先ほども出ましたが、どの曲も展開が多くて、歌声だったり声色だったりを使い分ける曲が多いじゃないですか。だから単純に、1曲歌うのはより疲れますよね?
 
七海 はい(笑)。毎回、「これ、ライブでどうやって歌うんだろう?」って思いながらレコーディングしてます。でも歌い込んでいたら、いつの間にかできるようになってたっていう感じですね。この曲に関しては、ライブで歌う時のことを考えると「どうやって歌おう...」って思ってます(笑)。
 
 
これからの活動でやってみたいこととは?
 

 
──OPになっている作品もオンエアされていますが、自分の歌がオープニングとして流れてくるのを体感して、いかがでしたか?
 
七海 やっぱりオープニングとして流れてること自体もすごいことなんですけど、クレジットに自分の名前が入ってるというのがグッときましたね。
 
──クレジットですか。
 
七海 昔から「アニソンシンガーになりたい!」と言って、歌を始めたというきっかけがあったので、クレジットという、いつか叶えたい夢が叶った瞬間でした。どうしてクレジットにこだわってるかというと、音楽って、目に見えなくて流れるっていう特性があるじゃないですか。
 
──そうですね。
 
七海 それが映像の中で文字に記されると、ずっと残るものになるわけですよ。だから、これが生きた証になればいいなと思っています。映画だったりアニメ作品だったり全てにおいてクレジットってあると思うんですけど、自分自身も映画を見てる時に、「ここにいる人たち一人一人が関わってできてるんだな、この人たちが生きた証だよな」と思いながらいつも映画とかドラマ、アニメを見ているので、やっとその中の1人になれた感覚になって、そこが感慨深かったですね。
 
──しかも画面と合わさった形で流れてくるわけですし。
 
七海 今までの私のMVだと、イラストレーションと、歌詞の文字が動くリリックモーションというのが組み合わさった、2DライブVみたいな感じのものが多かったので、そう考えると、場面場面で移り変わってアニメーションが動いていく映像の中で自分の歌が流れてるというのはすごく新鮮でした。
 
──それが、この曲のMVにも繋がっていくところですよね。
 
七海 それこそ、自分が今までやってきたスタイルとは全く違う形でしたね。アニメの素材をいただいて、そこに自分からオファーした動画クリエイターの方のリリックモーションを上から重ねていただくという形での動画制作だったので、その作品の良さと楽曲の良さをどっちも見られる、一石二鳥のMVになっています。そこの、デザイン面も含めたディレクションにも少し携わらせていただいて、文字のテイスト、「ここはこういうゴシック体がいいですよね」とか、「ここは荒々しい文字でいきましょう」とかって、楽曲の世界観に合った文字を選んだので、そのあたりも注目してもらいたいなと思います。
 


──楽曲単体としては、どういう楽しみ方をしてもらいたいですか?
 
七海 特に私がこういうカルチャーで生きてきたからというのもあるんですけど、カバーしてもらいたいなと思いますね。「アニメのカバーしてみたとか」という動画って、違う方が歌うという楽しみもあっていいなと思っていて、私自身の歌を歌ってもらえる機会があると嬉しいですし、特にロックなので、軽音楽部でバンドをやってる方たちにカバーしてもらえたら、すごく嬉しいなと思います。かなり難しい曲ではあるんですけど(笑)。
 
──カバーするにあたって、最低限ここは押さえて!みたいなアドバイスはありますか?
 
七海 一つあるとしたら、一番のサビに入る前、これはアニメでも流れている部分なんですけど、「アンプに繋いで歪ませたら」というフレーズがあって、。「歪ませたら」という言葉の通りに声を歪ませるっていうのが、自分がすごく意識したところで、ギアが入るポイントだと思います。サビ前にここで、「行くぞ!」っていう気持ちが出て、またそこでまたサビが盛り上がるライブ映えするパートでもあるのでカバーしていただいた際は、そこがポイントだなって思いますね。
 
──テンションを上げるポイントみたいな感じですか。
 
七海 曲全体で、テンションはけっこう起伏してるんですよ。Aメロではちょっと気だるげだったりもする中で、この「歪ませる」ところで、階段みたいにどんどんギアを上げていく感じですね。
 
──この曲もぜひ生で聴いてみたくなるんですが、当面、ライブの予定というのは……?
 
七海 ワンマンライブの予定は今のところないですが、フェスだったり外部のライブには今後も計画しているのでSNSなどで情報をチェックしていただけたらなと思います。
 
──その時も、またいろんな演出になりそうですね。
 
七海 そうですね。自分がリアルとバーチャル、両面を持っているちょっと変わった存在だと思うので、どういう出方になるか、どういう表現方法をするかというのも、日々アップデートしていきたいと思っています。今まで自分が出ていなかったような、例えば野外フェスのような、今までそういったタイプの人たちがやってこなくて「バーチャルの人たちってこうだよね」と思われている固定概念を、自分がどんどん潰していけたらなと思っています。そこも含めて「感情革命」な意識でやっていけたらと。
 
──ここまでも少しずつお話の中には出てましたが、改めて、これからこういう活動をしていきたいという展望を教えていただけますか?
 
七海 前回、muchooのインタビューの際は、皆さん『オールスター合唱バトル』に紐づいた形でのお話だったので、その時は話していなかったことなんですけど、自分がアニメを見て育ってきたということや、声色を使い分けたお芝居的な歌がすごく好きだというところで、アニメ声優に挑戦したいというのがあります。
 
──おお!
 


七海 先ほどもクレジットのお話をしましたが、一つの作品の歌い手としてクレジットに載るということもすごく光栄なことなんですが、キャラクターとして名前が残ると、そのキャラクターが生き続けてくれるから、自分がいなくなったあともそのキャラとしてその存在がずっといられるじゃん!と思ってすごく魅力的に感じているんです。だから自分自身の歌というよりは、キャラクターソングだったり、自分がそのキャラとして歌うというようなこともぜひやりたいです。今はバンドがテーマのアニメだったり、歌姫が出てくる映画だったりもよくあるので、そういった、歌を生業にするキャラクターを演じてみたいなとずっと思っていて、これは叶えるまで口に出していきたいです。
 
──いろんなとこで口に出していれば、どこかで誰かの目に留まることがありますからね。ではそれが早く実現することをお祈りしています。ありがとうございました!
 

撮影 沼田 学





New Single『感情革命ロックンロール』配信中
アニメ『未来の黒幕系悪役令嬢モリアーティーの異世界完全犯罪白書』オープニングテーマ




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メジャー 1st Mini Album『Prism』配信中
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エイベックスの音楽系YouTuberに特化したエージェンシー。

音楽に"夢中"なクリエイターがより活躍できる環境を提供するとともに、彼らから生まれたコンテンツを通して、多くの人々がより一層音楽に"夢中"になれる世界を目指します。

公式サイト:https://avex.jp/muchoo/
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高崎計三
WRITTEN BY高崎計三
1970年2月20日、福岡県生まれ。ベースボール・マガジン社、まんだらけを経て2002年より有限会社ソリタリオ代表。編集&ライター。仕事も音楽の趣味も雑食。著書に『蹴りたがる女子』『プロレス そのとき、時代が動いた』(ともに実業之日本社)。

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