【HIMEJI CASTLE NINJA NIGHT 2020】夜の姫路城で最新技術を駆使したショーを体感!
- 2020.11.03
- 話題
- イベント
- AI
- NAKED
- プロジェクションマッピング
江戸時代以前に作られた天守閣が今も残り、世界遺産にも登録されている国宝・姫路城。ここでエイベックスとクリエイティブ・カンパニーNAKEDが共同開発したAI DJ「HUMANOID DJ」を駆使しての忍者ショーが行われるということで、姫路に体感しに行ってきました! 10月30日に初日を迎えたイベントの模様をレポート!
夜のお城を歩くこと自体がまずレア体験!
南北朝時代に築城が始められ、安土桃山時代を経て関ヶ原の戦いの後に池田輝政によって現在のように大規模に築き上げられたという(ここまで諸説あり)姫路城。姫路駅を出るとまっすぐ伸びた道路の先にドドーンとそびえ立つ様子が、いかにも街のシンボル!という感じです。
そんな姫路城で秋の夜を彩るスペシャル・イベントとして企画されたのが、「HIMEJI CASTLE NINJA NIGHT 2020」。「世界遺産・国宝 姫路城を舞台に 新感覚・忍者絵巻開演」といううたい文句に、初日の10月30日から多くの来城者が列を成しています。
コロナ禍の中での開催とあって、来城者は「兵庫県新型コロナ追跡システム」の事前登録が必須。入城前のテントでは登録の確認と検温、消毒が行われます。入城者数も制限されており、感染拡大への対策はバッチリです。
最初の門をくぐると、1グループに一つ、ディスタンス提灯™が手渡されます(希望者のみ)。これも感染拡大防止対策の一つで、この提灯の灯りがソーシャルディスタンスの目安になるというもの。もちろん夜道を照らす役目も果たしてくれます。
城内には雅やかな、それでいて何かが起こりそうな予感を感じさせるBGMが流れ、順路の足下は行灯風のライトで照らされています。ここでようやく気がついたんですが、お城の中を夜に歩くって、かなりレア体験じゃないですか? お城ってけっこう早く閉まるイメージで、現に姫路城も通常の開城時間は午後4時まで(閉門は午後5時)。後述する「将軍坂」から「備前丸」へ向かうルートの夜間公開は初だそうで、日没後の暗くなった城内を歩くという体験自体がワクワクします。
もう一つ門をくぐると上り坂が始まりますが、これが「将軍坂」。このエリアは「幻術忍法 -KIRIGAKURE-」と題され、ミストとアロマ、そしてレーザー光線によって何やら怪しげな空間になっています。そしてふと目をやると、レーザーで描かれた忍者が石垣を上っている! 坂はちょっと息が上がりますが(笑)、気持ちもだんだんアガっていきます。
なお、お城の中なので細かい段差も多いんですが、あちこちにスタッフの方が立っているのでご心配なく。ただこのスタッフさんが忍者の格好なので、かなりシュールな光景ではあります。「段差がありますのでお気をつけください」という声で初めて「あっ、女の人だったんだ!」と分かる時もあったり。あ、本題と関係ないですね。
さらに進んでいって「水の三門」という小さな門をくぐると、姫路市の夜景が見渡せる通路に出ます。ここで「おお~」と声を上げつつ、すぐ下を見ると広場が。ここが今回のメインステージとなる「備前丸」です。そびえ立つ「大天守」の石垣には「月にむらくも」の映像が映し出され、その前がステージになっています。ここで毎日4回、忍者ショーが繰り広げられるわけです。
歴史の舞台で、最新技術を駆使したショーが展開!
時間になると、『HIMEJI CASTLE NINJA NIGHT アンバサダー』であるご当地アイドル「KRD8」「WT☆Egret」のメンバーがMCとして登場。最初は観客のソーシャルディスタンスを保つために、ショーの出演者も一緒になって「ソーシャルディスタンスダンス」を踊ります。夜はけっこう冷え込んできますから、体を温めるにもいいですね。
そしていよいよショーが開始! まず映像と音楽を担当するのは、エイベックスとクリエイティブ・カンパニーNAKEDが共同開発したAI DJ「HUMANOID DJ」。今年2月、都内で行われた「FLOWERS BY NAKED 2020 -桜-」で初登場したこのシステムは、AIが城内のカメラで記録された来城者の映像から感情を解析し、最適な組み合わせの音と映像をチョイスして構成するというもの。関西ではこれが初パフォーマンスとなります。
「HUMANOID DJ」によって広大な石垣に映し出された美しい映像と和のテイスト溢れる音楽の中、関西を代表する演舞集団「華舞衆 彩り華」が刀や杖を手に華麗に舞い踊ると、お客さんは「何が起こるんだろう?」と息を詰めて見守ります。そしてだんだんと、この舞にストーリーがあることが分かってきます。そのストーリーの中身は、見てのお楽しみということで。
音楽がどんどんテンポを増し、殺陣が激しくなっていく中で、MCが予告していた通り、「お客さんの拍手の大きさで演出がリアルタイムに変わる場面」が訪れます。お客さんみんなで拍手をすることで、主人公に力を与えるという場面です。お客さんが拍手を始めると、映像内に大きく表示されたパーセンテージの数字が上がっていきます。それを見てさらに拍手が大きくなって……取材した回では、98%まで上昇! みんな頑張りました!
その力を得た主人公は強い忍術を使えるようになり、アクションに合わせて石垣に炎や風、氷の映像が躍る! パフォーマンスはいよいよ激しいものになり、最後にポーズが決まるとお客さんからは大拍手! 大天守の石垣全面に映し出される映像と、場面を追うごとにテンポを上げていく音楽、そして「華舞衆 彩り華」の激しくも美しい躍動が見事に一体となって、迫力のステージを作り上げていました。
ショーに満足したお客さんたちが順路を下りていくと、忍術を駆使して撮れるフォトスポットが! これはスクリーンの前に立つと、先ほどのショーで主人公が出していたような忍術の炎などが映し出される中で写真が撮れるというもの。映えまくった写真を、SNSにガンガン上げましょう(余談ですが、このフォトスポットの待機列のところには「お菊井戸」があります。そう、あの怪談「播州皿屋敷」に出てくるお菊さんの、あの井戸)。
さらに下りていくと、出口手前の「二の丸」ではライトアップと大量のシャボン玉を組み合わせた「幻術忍法 -SHABON-」がお出迎え。夜闇に浮かぶ光の乱舞に大人は足を止め、子供たちは走り出して大はしゃぎ。そんな余韻を残しつつ、気づけばぐるりと城内を一周していたのでした。
世界遺産・姫路城を舞台に繰り広げられる一大絵巻、「HIMEJI CASTLE NINJA NIGHT 2020」。数百年の歴史を今に伝える名勝で、最新技術を駆使したショーが展開される様子は、まさに一見の価値アリ! ぜひご自分の耳で、目で、五感全てで感じてみてください!
姫路城ナイトイベント「HIMEJI CASTLE NINJA NIGHT 2020」
2020年10月30日(金)~11月8日(日)18:00~21:00(入城は20:00まで)
【前売券】大人800円/子供(小中高生)240円
【当日券】大人1000円/子供(小中高生)300円
【HIMEJI CASTLE NINJA NIGHT 2020】
https://www.ninja-night2020.jp/
【HUMANOID DJ 公式サイト】
https://avex.jp/humanoiddj/
夜のお城を歩くこと自体がまずレア体験!
南北朝時代に築城が始められ、安土桃山時代を経て関ヶ原の戦いの後に池田輝政によって現在のように大規模に築き上げられたという(ここまで諸説あり)姫路城。姫路駅を出るとまっすぐ伸びた道路の先にドドーンとそびえ立つ様子が、いかにも街のシンボル!という感じです。
そんな姫路城で秋の夜を彩るスペシャル・イベントとして企画されたのが、「HIMEJI CASTLE NINJA NIGHT 2020」。「世界遺産・国宝 姫路城を舞台に 新感覚・忍者絵巻開演」といううたい文句に、初日の10月30日から多くの来城者が列を成しています。
コロナ禍の中での開催とあって、来城者は「兵庫県新型コロナ追跡システム」の事前登録が必須。入城前のテントでは登録の確認と検温、消毒が行われます。入城者数も制限されており、感染拡大への対策はバッチリです。
最初の門をくぐると、1グループに一つ、ディスタンス提灯™が手渡されます(希望者のみ)。これも感染拡大防止対策の一つで、この提灯の灯りがソーシャルディスタンスの目安になるというもの。もちろん夜道を照らす役目も果たしてくれます。
城内には雅やかな、それでいて何かが起こりそうな予感を感じさせるBGMが流れ、順路の足下は行灯風のライトで照らされています。ここでようやく気がついたんですが、お城の中を夜に歩くって、かなりレア体験じゃないですか? お城ってけっこう早く閉まるイメージで、現に姫路城も通常の開城時間は午後4時まで(閉門は午後5時)。後述する「将軍坂」から「備前丸」へ向かうルートの夜間公開は初だそうで、日没後の暗くなった城内を歩くという体験自体がワクワクします。
もう一つ門をくぐると上り坂が始まりますが、これが「将軍坂」。このエリアは「幻術忍法 -KIRIGAKURE-」と題され、ミストとアロマ、そしてレーザー光線によって何やら怪しげな空間になっています。そしてふと目をやると、レーザーで描かれた忍者が石垣を上っている! 坂はちょっと息が上がりますが(笑)、気持ちもだんだんアガっていきます。
なお、お城の中なので細かい段差も多いんですが、あちこちにスタッフの方が立っているのでご心配なく。ただこのスタッフさんが忍者の格好なので、かなりシュールな光景ではあります。「段差がありますのでお気をつけください」という声で初めて「あっ、女の人だったんだ!」と分かる時もあったり。あ、本題と関係ないですね。
さらに進んでいって「水の三門」という小さな門をくぐると、姫路市の夜景が見渡せる通路に出ます。ここで「おお~」と声を上げつつ、すぐ下を見ると広場が。ここが今回のメインステージとなる「備前丸」です。そびえ立つ「大天守」の石垣には「月にむらくも」の映像が映し出され、その前がステージになっています。ここで毎日4回、忍者ショーが繰り広げられるわけです。
歴史の舞台で、最新技術を駆使したショーが展開!
時間になると、『HIMEJI CASTLE NINJA NIGHT アンバサダー』であるご当地アイドル「KRD8」「WT☆Egret」のメンバーがMCとして登場。最初は観客のソーシャルディスタンスを保つために、ショーの出演者も一緒になって「ソーシャルディスタンスダンス」を踊ります。夜はけっこう冷え込んできますから、体を温めるにもいいですね。
そしていよいよショーが開始! まず映像と音楽を担当するのは、エイベックスとクリエイティブ・カンパニーNAKEDが共同開発したAI DJ「HUMANOID DJ」。今年2月、都内で行われた「FLOWERS BY NAKED 2020 -桜-」で初登場したこのシステムは、AIが城内のカメラで記録された来城者の映像から感情を解析し、最適な組み合わせの音と映像をチョイスして構成するというもの。関西ではこれが初パフォーマンスとなります。
「HUMANOID DJ」によって広大な石垣に映し出された美しい映像と和のテイスト溢れる音楽の中、関西を代表する演舞集団「華舞衆 彩り華」が刀や杖を手に華麗に舞い踊ると、お客さんは「何が起こるんだろう?」と息を詰めて見守ります。そしてだんだんと、この舞にストーリーがあることが分かってきます。そのストーリーの中身は、見てのお楽しみということで。
音楽がどんどんテンポを増し、殺陣が激しくなっていく中で、MCが予告していた通り、「お客さんの拍手の大きさで演出がリアルタイムに変わる場面」が訪れます。お客さんみんなで拍手をすることで、主人公に力を与えるという場面です。お客さんが拍手を始めると、映像内に大きく表示されたパーセンテージの数字が上がっていきます。それを見てさらに拍手が大きくなって……取材した回では、98%まで上昇! みんな頑張りました!
その力を得た主人公は強い忍術を使えるようになり、アクションに合わせて石垣に炎や風、氷の映像が躍る! パフォーマンスはいよいよ激しいものになり、最後にポーズが決まるとお客さんからは大拍手! 大天守の石垣全面に映し出される映像と、場面を追うごとにテンポを上げていく音楽、そして「華舞衆 彩り華」の激しくも美しい躍動が見事に一体となって、迫力のステージを作り上げていました。
ショーに満足したお客さんたちが順路を下りていくと、忍術を駆使して撮れるフォトスポットが! これはスクリーンの前に立つと、先ほどのショーで主人公が出していたような忍術の炎などが映し出される中で写真が撮れるというもの。映えまくった写真を、SNSにガンガン上げましょう(余談ですが、このフォトスポットの待機列のところには「お菊井戸」があります。そう、あの怪談「播州皿屋敷」に出てくるお菊さんの、あの井戸)。
さらに下りていくと、出口手前の「二の丸」ではライトアップと大量のシャボン玉を組み合わせた「幻術忍法 -SHABON-」がお出迎え。夜闇に浮かぶ光の乱舞に大人は足を止め、子供たちは走り出して大はしゃぎ。そんな余韻を残しつつ、気づけばぐるりと城内を一周していたのでした。
世界遺産・姫路城を舞台に繰り広げられる一大絵巻、「HIMEJI CASTLE NINJA NIGHT 2020」。数百年の歴史を今に伝える名勝で、最新技術を駆使したショーが展開される様子は、まさに一見の価値アリ! ぜひご自分の耳で、目で、五感全てで感じてみてください!
©︎naked inc.
姫路城ナイトイベント「HIMEJI CASTLE NINJA NIGHT 2020」
2020年10月30日(金)~11月8日(日)18:00~21:00(入城は20:00まで)
【前売券】大人800円/子供(小中高生)240円
【当日券】大人1000円/子供(小中高生)300円
【HIMEJI CASTLE NINJA NIGHT 2020】
https://www.ninja-night2020.jp/
【HUMANOID DJ 公式サイト】
https://avex.jp/humanoiddj/
- WRITTEN BY高崎計三
- 1970年2月20日、福岡県生まれ。ベースボール・マガジン社、まんだらけを経て2002年より有限会社ソリタリオ代表。編集&ライター。仕事も音楽の趣味も雑食。著書に『蹴りたがる女子』『プロレス そのとき、時代が動いた』(ともに実業之日本社)。