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芸術の秋は、ハードコアな警察モノで夜ふかしに限る!  『ストロベリーナイト』原作者の骨太すぎる刑事ドラマが胸熱でヤバい

2014.10.15
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芸術の秋、食欲の秋、動画の秋ということで、秋はほかの季節に比べて映画やドラマが観たくなる季節。身も心も浮かれた夏の直後は、ちょっぴりガツン!と体幹に衝撃が走るようなハードな作品が観たい人、女子も男子も意外と多いですよね! しかも、イケメンたちが熱く闘うような内容であれば、もはや観ない理由がねえ!
 
 そんな悶々とする秋の夜長を送っている人にはズバリ! あのベストセラー作家・誉田哲也の作品がオススメ。2002年の『ダークサイドエンジェル紅鈴 妖の華』で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞を受賞後、あの姫川玲子シリーズの『ストロベリーナイト』や『ジウ』など警察小説のホープとして、いずれの映像化も大成功している最旬の人なのです。
 
●ストロベリーナイト
 「ストロベリーナイト』は、2010年11月にスペシャルドラマが放送され、2012年1月には連続ドラマとしてスタート。ファン待望の劇場版もめちゃくちゃヒットしましたよね。主演の竹内結子さんをはじめ豪華キャストの演技バトル、過度にシリアスだけれど圧倒的でパワフルなテンポで観る者を翻弄する卓越したストーリー、そして簡単には予想させない秀逸なミステリーと、傑作すぎる刑事ドラマとして大人気! 刑事ドラマとしては難しいという女性ファンを獲得した『ストロベリーナイト』は、カンタンに言うと観やすいということ。このスタイル秋の夜長の鑑賞にはピッタリというわけ!


『ストロベリーナイト』DVDスタンダード・エディション


『ストロベリーナイト』(光文社文庫)/誉田 哲也

●ジウ
姫川玲子同様、女性が主人公という意味では黒木メイサ&多部未華子のダブル主演でドラマ化も実現した『ジウ』シリーズも見逃せない。門倉美咲と伊崎基子という対照的なダブルヒロインが衝突を繰り返しながらも謎の殺人者ジウを追っていく展開が最大の鑑賞ポイントで、そのスリリングな展開はじっくりと時間をかけて味わいたい。


『ジウ 警視庁特殊犯捜査係』DVD BOX


『ジウ〈1〉―警視庁特殊犯捜査係』(中公文庫)/誉田 哲也

●ハング
一方、冒頭で触れたが、『ストロベリーナイト』『ジウ』のような女性ではなく、男たちが熱く闘うハードコアな警察モノも誉田小説の醍醐味! その意味では、警察ドラマ『ハング』がベストチョイス! この「ハング」は原作が35万部を軽く突破した人気小説で、誉田原作の最もハードな警察小説を完全ドラマ化した期待作。ザックリ説明すると、若い刑事たちが、権力、陰謀、裏切りなど、見えない敵に翻弄されながらも、自分たちの正義を胸に抱いて、カオスな事態に終止符を打つため奮闘する警察ドラマ。ま、ちょっと映像を観ちゃったほうが、イメージが早いです!


dビデオ『ハング』(全4話)

フィクションだけど誉田哲也作品なのでリアリズムはバッチリ! 大まかなストーリーはこう。一度は迷宮入りした宝飾店オーナー殺人事件に新事実が浮かび上がったため、刑事たちは再捜査をすることに。捜査にあたった警視庁捜査一課特捜一係“堀田班”は容疑者に辿り着いて自供を得て逮捕に至ったが、どういうわけか“堀田班”は解散を命じられ、津原(市原隼人)たちは所轄に異動になってしまう。理不尽な展開は背筋ゾクゾクだ!
 
一説によると『ストロベリーナイト』『ジウ』超えとの声も聞く『ハング』。ちょうど秋なのでドラマを鑑賞後、原作本を読破というプランも悪くない。ほんのり風が冷たくなったこの季節、強大な闇に翻弄され揺らぐ正義を胸に戦う刑事たちの姿に熱くなれ!


『ハング』 (中公文庫)/誉田 哲也

鴇田 崇(トキタ タカシ)
WRITTEN BY鴇田 崇(トキタ タカシ)
年間250人以上インタビューする映画ライター。
東京ディズニーリゾートのウォッチャーとしても日々活動中。
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